現在、損保ジャパン東郷青児美術館では「トスカーナと近代絵画」展を開催中です。イタリア近代絵画の隠れた名作約70点が展示されています。 イタリア近代絵画は日本でまとめて紹介されたことはありませんでしたが、古代ローマ時代からの積み重ねによる絵画の伝統を受け継ぎながら、当時としては革新的な技術を取り入れており、その融合がとても魅力的です。 トスカーナ州(州都フィレンツェ)といえば、ルネサンス芸術(14-16世紀)が花開いたことで有名ですね。ボッティチェリ、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロなど、数々の巨匠を生み出しました。ルネサンス期以降、芸術の中心がフランスに移ってからも、多くの芸術家がトスカーナで活動し、近代に入ってからも多くの画家たちの手によって新たな表現が模索されました。 しかしイタリア近代絵画と言われても、なかなかイメージしづらいかもしれません。実は日本で名の知られている画家は少なく、美術館