text & photo by Kazuhisa Uchihashi (except*by Mark Dresser) 内橋和久 2022年3月末。ほぼ一ヶ月にわたる日本での仕事を終えてまたベルリンに戻る訳だけど、今回の滞在初頭コロナ待機中に勃発したロシアによるウクライナ侵攻により、あらゆることが劇的に変化していた。情勢は悪化をたどり、コロナによる渡航制限が緩和されるのとは裏腹に、フライトは軒並みキャンセル、果たして(ドイツに)無事帰国できるのかと不安に。結局、羽田発フランクフルト便はアンカレッジ上空から北極圏を越える航路をとった。まるで冷戦時代に逆戻り。シベリア上空を飛ぶ従来のフライトより3〜4時間ほど余計にかかるルートになることは予測はしていたが、機内で提供されるミールが減らされるとのことで、軽食を持参しなければならなかった。好物の赤飯おにぎりなど買い込んで搭乗。うんざりする渡航時間で