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  • GLAY、エレカシ、JUDY AND MARY… 佐久間正英が90年代に手がけたロック名盤5選

    生涯140組以上のアーティストに携わった佐久間正英 1月16日は佐久間正英の命日だ。70年代、日のロックの黎明期にプログレッシブバンド、四人囃子のベーシストとしてキャリアをスタート。78年にイギリスのニューウェイヴの潮流を敏感に感じ取ったテクノポップグループ、プラスティックスに加入。ミュージシャンとして時代に大きな痕跡を残す。 佐久間がミュージシャンとしてではなく、プロデューサーとして一躍脚光を浴びたのは、BOØWYの大ブレイクのきっかけとなるサードアルバム『BOØWY』だった。パンク、ニューウェイヴを通過したBOØWYが来持っているアグレッシブなサウンドアプローチに、大衆性と時代に即した煌びやかさが加味された仕上がりは ”抜けの良い” ロックンロールアルバムだった。それは、マイノリティなロックファンだけではなく、幅広い層に対応できる80年代半ば以降のロックアルバムの雛形となった。 佐

    GLAY、エレカシ、JUDY AND MARY… 佐久間正英が90年代に手がけたロック名盤5選
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    hyougen 2024/01/16
  • 2024年を感じながら聴く【80年代ロック名盤ベスト10】懐かしむより、超えていけ!

    “今” をどういうふうにとらえているか?1980年代の名盤カウントダウン! 謹賀新年、年も宜しくお願いします! ーー というわけで、自分にとっては今年最初のコラム。編集部からの指令は、“2024年を感じながら聴く80年代ロック名盤ベスト10”。面白そうなテーマだ…… と飛びついたはいいが、これがなかなか難しい。2024年、すなわち “今” をどういうふうにとらえているかで、選ぶものも変わってくる。生活にさほど困っておらず、心にたっぷり余裕のある人ならば、ワム! のような陽気なアーティストのアルバムを選ぶかもしれない。熱烈に恋をしている人ならホイットニー・ヒューストンのラブソングを好むだろう。 ーー ともかく、名盤というのは人それぞれだ。ここで取り上げた10枚は、自転車操業的な自営業者で物価高騰に頭を悩ませている、そんな筆者が独断と偏見でセレクトしたものであり、ちょっとばかりの時代への目配

    2024年を感じながら聴く【80年代ロック名盤ベスト10】懐かしむより、超えていけ!
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    hyougen 2024/01/08
  • ルースターズからミッシェルへと受け継がれたパブロックの初期衝動

    生涯聴き続けるバンドとのファーストコンタクト。それがリアルタイムだったのか、後追いだったのかで、思いの馳せ方がだいぶ違ってくると思う。 僕の場合、BOØWY やザ・ブルーハーツは幸運にも、ブレイク寸前で知ることができ、彼らが階段を昇っていく様を間近で観ることができた。だから、個人的な物語として、青く気恥ずかしい十代の心の成長と共に顧みることができる。 例えば BOØWY なんかは、ブレイクのきっかけとなったサードアルバムのリリースが1985年の6月21日。その頃を思い出してみると、高校1年の文化祭でラットやモトリー・クルー、アースシェイカーなどメタルのカバーをやっていた連中が、2年になると、全員 BOØWY のコピーバンドになっていたなんてことがあった。当然、曲目も「RADIO MAGIC」から「Dreamin’」や「NO N.Y.」へと様変わりした。 ザ・モッズやピストルズのカバーをやっ

    ルースターズからミッシェルへと受け継がれたパブロックの初期衝動
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    hyougen 2023/11/20
  • 全アルバム一斉配信【ザ・ルースターズ】なぜここまで魅力的で、我々を虜にしたのだろう?

    ザ・ルースターズ、ついにデジタル一斉配信 ザ・ルースターズの80年代の音源が、ついにデジタル一斉配信となった。多くのロックファンが待ち望んだこの出来事にちなんで、ルースターズという特異な立ち位置のロックバンドの軌跡を、この機会におさらいしてみたい。 そもそも、なぜここまでルースターズは魅力的なのだろう。80年代に彼らに出逢ったリアルタイマーはもとより、後続のロックファンをも虜にしてしまう、抗えない輝きが彼らにはある。一方で、ルースターズほど時期によって音楽性に変化が見られるバンドも珍しい。もちろん、ロックバンドは古今東西、時代のサウンドを取り入れながら音楽性を変貌させていくものだが、ルースターズの場合、時期によって音楽性の振れ幅が大きすぎ、初期からの音楽面での蓄積を、途中から一気に取り払って、何度も違うタイプのバンドとして再生を繰り返していることが独特なのだ。 それは、大江慎也という、類稀

    全アルバム一斉配信【ザ・ルースターズ】なぜここまで魅力的で、我々を虜にしたのだろう?
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    hyougen 2023/11/20
  • ちょっと泣きそう…【高橋幸宏2枚組ベスト】選曲が鈴木慶一でリマスタリングは砂原良徳

    高橋幸宏がどんなふうに時代と向き合い、あるいは時代の先を行ったか 2023年は、来なら「YMO結成45周年& “散開” 40周年」のメモリアルイヤーになるはずだった。まさか「高橋幸宏と坂龍一が共に逝った年」になってしまうとは……。その2023年も終わりに向かう11月15日、幸宏のソロ作品を集めたベスト盤がリリースされた。『THE BEST OF YUKIHIRO TAKAHASHI[EMI YEARS 1988-2013]』(ユニバーサル・ミュージック)。タイトルどおり、EMI在籍時の1988年から2013年までの26年間に、幸宏がどんなふうに時代と向き合い、あるいは時代の先を行ったかがよくわかるベスト盤だ。 ただ幸宏の場合、存命中に創りあげた音楽当に幅が広く、ベスト盤の選曲が困難なアーティストだ。誰がどう選ぼうが「なんであの曲が入ってないんだ?」と横ヤリが入ることは確実だからだ。

    ちょっと泣きそう…【高橋幸宏2枚組ベスト】選曲が鈴木慶一でリマスタリングは砂原良徳
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    hyougen 2023/11/16
  • 【追悼:BUCK-TICK 櫻井敦司】ラバーソールの丸玉商店と同潤会アパートに住む猫たち

    かつて表参道の同潤会アパートにあった丸玉商店 同潤会青山アパートメント。現在表参道ヒルズがある場所には、大正15年に竣工された歴史的な集合住宅が表参道のシンボルだった。80年代の半ばからは、この建物にハイセンスなブティックやギャラリーが数多く入居。ラバーソールをはじめとするロンドンから直輸入されたシューズを扱う “丸玉商店” もそのひとつ。 当時、いわゆるラバーソールは入手困難品。クラッシュのメンバーがこのを履いている姿を雑誌で見て原宿の老舗店に行くがサイズがない。何とかならないものかと男性のラバーソールを履いたが、ぶかぶかに加えて重過ぎる。これに3万円近くは出せないのが音。売っている店は限られていたし、値段も当時としては高価だった。 そもそもレディースのサイズがないから仕方ない。でも、クラッシュと行動を共にしていた女性シンガー、パール・ハーバーのように履いてみたい。知り合いのデザイナ

    【追悼:BUCK-TICK 櫻井敦司】ラバーソールの丸玉商店と同潤会アパートに住む猫たち
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    hyougen 2023/11/09
  • 売れないロックバンド【はっぴいえんど】なぜ日本の音楽史において重要な存在なのか?

    のロック、ポップミュージック史においてきわめて重要な存在だったはっぴいえんど はっぴいえんどが、日のロック、ポップミュージック史においてきわめて重要な存在だったことは間違いない。けれどその活動時期も実質的には3年間あるかどうかだったし、リアルタイムで彼らを評価したのもごく一部の音楽ファンにすぎない。いわば知る人ぞ知るバンドだった。むしろ解散後のメンバーたちの活躍に伴って、はっぴいえんどは “伝説のバンド” として知名度を獲得していった側面もあったと思う。 この度、はっぴいえんどのオリジナルアルバム3作品(『はっぴいえんど』『風街ろまん』『HAPPY END』)が貴重な未発表音源を新たに収録し、CDとアナログ盤でリイシューされることになった。この機会にはっぴいえんどが日音楽歴史に果たした役割を考えるために、彼らが活動した時代を振り返ってみたい。 世界的に見ても独特の音楽ムーブメン

    売れないロックバンド【はっぴいえんど】なぜ日本の音楽史において重要な存在なのか?
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    hyougen 2023/10/31
  • 伊藤銀次がキレた!PANTA 初のCMタイアップ曲「レーザー・ショック」制作秘話

    最後の最後まで作品と取り組んでいたPANTAのアーティスト魂 70年代、80年代から現在に至るまで、日音楽シーンをクリエイトし、牽引してきた音楽仲間が、2023年に入って次々と鬼籍に入ったことは僕にはとてもショックでこころ寂しい出来事だった。鮎川誠さん、高橋幸宏君、坂龍一君、岡田徹君、そして7月にはPANTAさんが闘病の末に、残念ながらこの世を去ってしまった。 PANTAさんの逝去を知らされる何日か前に、僕がパーソナリティーを務めているネットラジオ『伊藤銀次のPOP FILE RETURNS』にゲスト出演してくれた、最近PANTAさんとユニットを組んでいた鈴木慶一君から、入院中のPANTAさんの様子を聞いたところ、なんとか持ち直していて、「曲を送ると病床でそれに詩をつけている」と聞いて、少し安心していたから、よけいにショックは大きかった。 とても残念だけど、最後の最後まで作品と取り組

    伊藤銀次がキレた!PANTA 初のCMタイアップ曲「レーザー・ショック」制作秘話
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    hyougen 2023/10/04
  • 【サディスティック・ミカ・バンド】桐島かれんをボーカルに迎えてバブル期に再結成!

    1989年、桐島かれんを迎え入れ第2期サディスティック・ミカ・バンド始動 1971年に加藤和彦を中心に結成、1973年から76年の間に『SADISTIC MIKA BAND』『黒船』『HOT!MENU』という3枚のスタジオアルバムを残したサディスティック・ミカ・バンド。キャロル、クリエイションと並び、日のロック黎明期を俯瞰した上でも極めて重要な位置にあるバンドだ。 そして解散から13年、オリジナルメンバーである加藤和彦、高中正義、小原礼、高橋幸宏が桐島かれんを新たなボーカリストとして迎え入れ、第2期サディスティック・ミカ・バンド(この時期の英語表記はSadistic Mica Band)として再活動。1989年の出来事だった。 この第2期サディスティック・ミカ・バンドの全貌を密封した豪華アナログLPボックス『1989 LP BOX』が2023年10月25日にリリースされる。 1989 L

    【サディスティック・ミカ・バンド】桐島かれんをボーカルに迎えてバブル期に再結成!
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    hyougen 2023/10/01
  • タツノコプロ制作のSFアニメ【未来警察ウラシマン】斬新すぎたエンディングテーマ!

    架空都市の名がネオ・トキオ、「未来警察ウラシマン」 九州の小都市で純然たるテレビっ子として育った僕が、生まれて初めて “東京” を意識したのは、沢田研二が歌う「TOKIO」(1980年)を知った時だった。ド派手な電飾とパラシュートをまとったジュリーが、6歳の少年のココロをワシ掴みにしたのである。 その晩TOKIO=東京の意味を教わった僕は、空を飛ぶビッグ・シティを夢想して寝付けない夜を過ごしたのだった。 それから3年ののち、早熟のガンプラ少年兼アニメ馬鹿となっていた僕の前に、予期せず再びTOKIOなる言葉が現れた。1983年のアニメ『未来警察ウラシマン』である。毎週日曜夕方6時に放映された、“タイムスリップ未来SFモノ” タツノコプロ制作のアニメだ。その舞台となった架空都市の名が「ネオ・トキオ」だったのだ。 なるほどネオ・トキオか! とジュリー以来忘れていたくせに必要以上の納得感を得た小3

    タツノコプロ制作のSFアニメ【未来警察ウラシマン】斬新すぎたエンディングテーマ!
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    hyougen 2023/09/20
  • 山下達郎「GREATEST HITS!」その音楽性だけでは語れないロックンロールの熱量

    自身がセレクトした全12曲で構成された「GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA」 山下達郎の音楽性は、海よりも深い。そしてこれと相反して、聴き手の音楽知識の有無に関わらず、全てのリスナーの心に、砂漠に水が染み込むように心を潤わせてくれる。そして、圧倒的な熱量で、聴く者の体は勝手に動き出す。 この度、9月6日に山下のベストアルバム『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』が完全生産限定盤としてリイシューされる。このアルバムは、1976年から1982年までにリリースされた6枚のアルバムから、自身がセレクトした全12曲で構成されている。そしてここには「LOVELAND, ISLAND」「RIDE ON TIME」「FUNKY FLUSHIN'」「BOMBER」…といった珠玉のダンスチューンが並ぶ。これらの楽曲は、当時のディスコでヘヴ

    山下達郎「GREATEST HITS!」その音楽性だけでは語れないロックンロールの熱量
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    hyougen 2023/09/03
  • 結成50周年【センチメンタル・シティ・ロマンス】は日本最古の現役ロックバンド!

    結成50周年! 日最古の現役ロックバンド、センチメンタル・シティ・ロマンス 2023年、センチメンタル・シティ・ロマンスは結成50周年を迎えるとともに、日最古の現役ロックバンドという称号をさらに更新することになった。 センチメンタル・シティ・ロマンスが結成されたのは1973年のこと。名古屋で活動していたシアンクレールというバンドに、やはり、名古屋出身ながら東京で活動していたギタリストの告井延隆がリーダー的ポジションで加わることでこのバンドとなった。告井以外のメンバーは、中野督夫(ギター)、細井豊(キーボード)、加藤文敏(ベース)、田中毅(ドラムス)だった。 当時、僕はシアンクレールのことは知らなかったけれど、告井延隆は乱魔堂のステージを通して知っていた。乱魔堂はブルースマンバンドを渡り歩いてきたギタリストの洪栄龍、ボーカリストの松吉久雄らによって1971年に東京で結成されたロックバンド

    結成50周年【センチメンタル・シティ・ロマンス】は日本最古の現役ロックバンド!
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    hyougen 2023/08/27
  • PANTA の描いた「クリスタルナハト」強烈なメッセージと濃厚なロマンティシズム

    ナチスによるユダヤ人迫害のきっかけ “クリスタル・ナハト” たしか1979年だったと思うけれど、インタビューで会ったPANTAのことが忘れられない。 頭脳警察の頃から音楽性もステージも好きだったけれど、それまでは一方的にファンというだけだった。実際に会うPANTAは、ステージで感じるナイフのような鋭さではなく、純粋に音楽で “想い” を表現する純粋な情熱を感じさせる人だった。インタビューのメインテーマはPANTA&HALとして発表するニューアルバム『マラッカ』についてで、人的にも手ごたえのある作品だったこともあったのだろう、彼は積極的に口を開いた。 そして一通りアルバムの話が済んだ頃に、「いま、絶対にやりたいと思っているテーマがある」と語り出した。それが “クリスタル・ナハト” だった。“水晶の夜” という幻想的なドイツ語のクリスタル・ナハトとは、1938年11月8日にベルリンで起きたナ

    PANTA の描いた「クリスタルナハト」強烈なメッセージと濃厚なロマンティシズム
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    hyougen 2023/07/09
  • 仮面ライダーとウルトラマンが消えた!2人の特撮ヒーローが不在だった80年代

    「シン・仮面ライダー」の客層に感じた特撮ヒーローファン特有の世代間の断絶 庵野秀明監督の手による70年代特撮ヒーロー作品の復刻版ともいうべき映画「シン・仮面ライダー」がこの春公開され、ファンの話題を呼んだ。その観客にはライダーファンのみならず、エヴァからの庵野作品ファンや、ゴジラ、ウルトラマンと続いた一連の “シン” シリーズとあって注目していた層が入り混じっていたことだろう。 ただダークな雰囲気が漂う内容と暴力描写もあってR12指定となっており、とりわけ現在毎週日曜朝に放送している通称 “ニチアサ” の仮面ライダーシリーズに慣れ親しんでいた層からすれば、その内容にかなり面らったと思う。 庵野監督がこれまで手掛けた“シン…”と名付けられた作品と同様、まさに “新解釈” で作られた “新作” の “真実” の仮面ライダーであった。 私が劇場に足を運んだ時は、観客の年齢層は確かにおそらく20

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    hyougen 2023/05/27
  • みんなのブルーハーツ「英雄にあこがれて」甲本ヒロトが描く “普通の少年の狂気”

    みんなのブルーハーツ ~ vol.8 THE BLUE HEARTS『英雄にあこがれて』 作詞:甲ヒロト 作曲:甲ヒロト 編曲:THE BLUE HEARTS 発売:1987年11月21日(アルバム『YOUNG AND PRETTY』) 普通の少年の物語、「おしまれながら死んでゆく 英雄にあこがれ」 「普通の少年のブルーハーツ物語」を書こうと思っている。 「普通の少年」―― それは当時の私だ。後述するようなコントの台を書く少年が普通といえるかどうかは一旦おくとして、ブルーハーツを熱心に聴きながら、それでもライブハウスに足を運ぶのは、ちょっと怖くって、ましてやライブハウスの中を我が物顔で振る舞うことなんて、絶対に出来なかった少年――。 ライブハウスという現場から遠く離れた、湿った匂いのする木造の下宿で、雑誌『宝島』なんかを読んで「へーっ」と驚いたり、「うんうん」とうなずいたりしている少

    みんなのブルーハーツ「英雄にあこがれて」甲本ヒロトが描く “普通の少年の狂気”
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    hyougen 2023/02/02
  • みんなのブルーハーツ「ラインを越えて」くたびれた老いぼれにならないために

    みんなのブルーハーツ ~vol.5 ■ THE BLUE HEARTS『ラインを越えて』 作詞:真島昌利 作曲:真島昌利 編曲:THE BLUE HEARTS 発売:1987年11月21日(アルバム『YOUNG AND PRETTY』) 「夕刊フジを読みながら 老いぼれてくのはゴメンだ」 セカンドアルバム『YOUNG AND PRETTY』では、真島昌利がのしてきます。収録12曲中7曲が「作詞・作曲:真島昌利」と半分を超え(ファースト『THE BLUE HEARTS』では甲ヒロト作品とちょうど半々)、そしてLPで言えば、A面・B面がそれぞれ真島昌利作品で締められているのですから。 まずはA面ラストの『ラインを越えて』。この原稿を書くために、カーステレオを爆音にして聴いてみたのですが、ファーストに比べて、ブルーハーツ流のグルーヴが成長しているのを感じるのです(そのグルーヴは1990年の『B

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    hyougen 2022/12/08
  • みんなのブルーハーツ「1985」令和にも響く甲本ヒロトと真島昌利の言葉

    みんなのブルーハーツ ~vol.1 ■ THE BLUE HEARTS『1985』 作詞:甲ヒロト 作曲:甲ヒロト 編曲:THE BLUE HEARTS 発売:1985年12月24日 ブルーハーツの言葉について考えるゲームに参加しませんか? ブルーハーツについて、書こうと思ったのです。 「今さらブルーハーツでもないだろう」 ―― という思いも抱えているのですが、逆にここ数年、 「今だからこそブルーハーツなんじゃないか」 ―― という思いも募ってきました。 そんな気持ちのありようについては、この連載『みんなのブルーハーツ』の各回に込めていこうと思いますが、連載タイトルの「みんな」には、あの時代に、ブルーハーツの音楽に感じ入った、私含む当時の若者だけでなく、令和の世に生きる、今の若者も含んでいるつもりです。 「今だからこそブルーハーツ」、なのですから。 この連載では、主に彼らの言葉を見てい

    みんなのブルーハーツ「1985」令和にも響く甲本ヒロトと真島昌利の言葉
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    hyougen 2022/10/09
  • 還暦おめでとう!マーシーこと真島昌利のグッとくるポップロック10選

    ザ・クロマニヨンズ(ex - ザ・ブルーハーツ、ザ・ハイロウズ)のギタリスト、マーシーこと真島昌利が2022年2月20日、還暦を迎えた。 2月10日には初の著書であり自伝的ディスク・ガイドの『ROCK&ROLL RECORDER』がリリースされている。この中でマーシーは、ビートルズとの出会いの衝撃が全ての始まりであったと明かしている。同様にビートルズに衝撃を受けロックに開眼した僕は、憚りながら親近感を抱いた。 ヴォーカルの(甲)ヒロトと37年間3つのバンドを共にし、曲を半々に分け合う様はレノン=マッカートニーをも想起させる。 そこで今回は、稀代のメロディメイカーたるマーシーの魅力が分かる隠れた名曲を、それも敢えてポップス寄りの10曲を選んでみた。名付けて “グッとくるポップロック10選”。発表順に挙げてみよう。マーシーの知られざる魅力が少しでも伝われば幸いである。 風のオートバイ / 真

    還暦おめでとう!マーシーこと真島昌利のグッとくるポップロック10選
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    hyougen 2022/02/22
  • これぞインディーズの極北、ゲロゲリゲゲゲのライブ盤「パンクの鬼」

    1987年10月27日、新宿 JAM でライブ録音した『パンクの鬼』は1990年に発売された。 このライブ盤、インディーズ好きじゃないと聴き取れない音質であり、世間一般の音楽好きには全く理解できないかもしれない。ノイズやニューウェーブ好きな方々や「ノイズは芸術だ! 笑いを入れるな」という方々にも色眼鏡で見られるのが、ゲロゲリゲゲゲだ。ジャケットにはメンバー名が書いてあるものの「Vo. 死にました」「Dr. 死にました」とか平然と書いてあるし…。 ゲロゲリゲゲゲは山之内純太郎の一人バンド… というかいわゆるソロユニットだ。音源をリリースする度に違う音を出してきた。CD やレコードを買い、毎回「今度はどんな音?」といった楽しさがあった。 ちなみにアルバム『パンクの鬼』はインディーズレーベル・殺害塩化ビニール所属のバンド “猛毒” へのオマージュではなかろうか(猛毒がこの手法を先にやっている)。

    これぞインディーズの極北、ゲロゲリゲゲゲのライブ盤「パンクの鬼」
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    hyougen 2020/06/30
  • ブラックミュージックとしてのジョイ・ディヴィジョン、ブルー・マンデーを超えて

    ジョン・サヴェージ『この灼けるほどの光、この太陽、そしてそれ以外の何もかも―― ジョイ・ディヴィジョン ジ・オーラル・ヒストリー』(Pヴァイン)という、じつに長い、たぶん記憶不可能な(?)タイトルのを版元より賜った。前回「ゴス」の観点からザ・キュアーについて書いてみたので、「ゴシック調のダンスミュージック」とも形容されたジョイ・ディヴィジョンについて、改めて考えてみようかと思う。 地の文なし、すべて関係者のコメントや当時のレヴューから構成されているだが、著者サヴェージの巧みな文章配列もあってまさに「ヒストリー」として立体的に浮かび上がってくるので、集中途切れることなくまったく飽きさせない。 グラント・ジー監督の『ジョイ・ディヴィジョン』という伝記映画撮影の際に行われたインタヴューがその大部分らしいが、映画に使われたのがほんの氷山の一角に過ぎなかったことが分かる圧倒的情報量だ。 この

    ブラックミュージックとしてのジョイ・ディヴィジョン、ブルー・マンデーを超えて
    hyougen
    hyougen 2019/09/14
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