2月14日に開催されたNHKメディア総局長会見で、ぼくが2010年から続けてきたNHK-FM「松尾潔のメロウな夜」の終了が公式発表された。 3月25日(月)の放送をもって、14年間の放送に終止符を打つ。発表後に番組終了のお知らせとリスナーへの謝意をX(旧Twitter)にポストしたら、1時間も経たぬうちに毎日新聞とスポニチの公式サイトで記事化されていたのには驚いた。 ライフワークと位置づけて番組に向きあってきたぼくである。打ち切りは残念きわまりない。突然の終了に、長年のリスナーからは番組への感謝、時代への嘆き、あるいは各所への怒りの声が寄せられた。斜陽化が叫ばれて久しいラジオだが、根強い愛好者たちの存在をひしひしと感じる。自分の番組の打ち切りでそれを体感するのは何ともせつないものだが。 「松尾潔のメロウな夜」は月曜夜11時からの放送。月曜にかぎらず夜11時台は伝統的にポップスを紹介する枠と
「僕はおいしいものを食べた人の勝ちだと思っているんです。65歳以上は特に、ちょっと肥満な人の方が長生きをしていますし」 こう言うのは医師で作家の鎌田實さんだ。 「ラーメン、かつ丼、とんかつなども食べた方がいい。40~65歳くらいまでは肥満がメタボになっていろいろな問題を抱えていくんだけれども、65歳になると少し痩せている人の方が70、75歳でよぼよぼになり、歩くことができなくなってしまう。肥満パラドックスというのがあるんです。僕の健康法は病気の1つや2つあってもいい。例えば高血糖とか高血圧とかね。それでも90歳を過ぎてもピンピン元気に日帰り温泉やレストラン、コンサート、旅行に行けるのであれば、多少、肥満であってもいいじゃないかと思うんです」 鎌田さんは7年前から、佐賀を健康県にすべく活動している。医療費が高い問題を抱え、肝臓がんの多い地域だったからだ。食事の見直し、適度の運動、生活習慣の改
言葉は書いた瞬間、口から出た瞬間、独り歩きする──。その言葉たちをすくい上げ、ケアをする校正者は、時に「言葉の守り手」とも称される。書き手が紡いだ言葉を一言一句チェックする作業では、黒子として主体的な言葉を差し挟んではいけないと思われがちだが、むしろ書き手と世の中の架け橋として… この記事は有料会員限定です。 日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。 (残り3,419文字/全文3,559文字) ログインして読む 初回登録は初月110円でお試し頂けます。
言葉は書いた瞬間、口から出た瞬間、独り歩きする──。その言葉たちをすくい上げ、ケアをする校正者は、時に「言葉の守り手」とも称される。書き手が紡いだ言葉を一言一句チェックする作業では、黒子として主体的な言葉を差し挟んではいけないと思われがちだが、むしろ書き手と世の中の架け橋として… この記事は有料会員限定です。 日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。 (残り3,419文字/全文3,559文字) ログインして読む 初回登録は初月110円でお試し頂けます。
視聴率の低迷が続くNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」は、3月31日放送分で“ストックホルム編”が終了し一区切りついた。 そんな中、8日オンエアのTBSラジオ「ACTION」に「いだてん」の脚本家・クドカンこと宮藤官九郎がパーソナリティーとして出演。ドラマの舞台裏について初めて口を開いた。リスナーによってはNHKに対する“恨み節”にも聞こえたのではないか。 16時に始まったコーナーでクドカンは〈愚痴のコーナーです!〉と前置きすると、〈このドラマは2014年の暮れにNHKから三島弥彦と天狗倶楽部の資料が大量に送られてきたことが始まりでした〉と告白。その後、「シナリオハンティング」と称してストックホルム、ベルリン、さらには開催中のリオ五輪にも連れて行かれたそうだ。そのために長女の学芸会や運動会に行けず、家族旅行も潰れたという。ちなみに、クドカンはスポーツに興味がないという。それな
俳人の中村草田男は昭和6(1931)年に「降る雪や明治は遠くなりにけり」と詠んだが、新元号に変われば、程なく、「昭和は遠くなりにけり」となるのだろうか? 昭和世代には寂しいだろうが、たとえ時代は遠くなっても、この人の詞はみずみずしい。希代のヒットメーカーである松本隆氏に、昭和と平成、次の時代を語ってもらった。 ◇ ◇ ◇ ――松本さんといえば、「木綿のハンカチーフ」「赤いスイートピー」。何度聴いてもホロッとしますが、昭和って、男女の間にもナイーブな緊張感というか、情緒がありましたね。 「木綿のハンカチーフ」は1975年の曲です。今はメールとかあるけど、当時はなかった。長距離恋愛は難しい時代でした。そんな中、木綿って一番ありふれていて、安いでしょ。そういうものに一番価値があるっていう、逆転の発想で作ったんです。 ――だから、タイトルになっているんですね。「赤いスイートピー」も、普通はピン
夏フェスの元祖「FUJI ROCK FESTIVAL2017」が7月28~30日に開催された。音楽とエコをコンセプトに富士山のふもとで始まった夏フェスも今年で21回目。来場者数は12万5000人、ロックな若者が集いエネルギーを爆発、発散させる祭典のはずが、現場は“おひとりさま”中高年の坩堝と化していた。 その昔、日刊ゲンダイ記者が初めてフジロックに行ったのは02年。当時は、音楽、アパレル、美容業界など“おしゃれ職業”の若者が集結。ヒッピールック、カラフルなタトゥーの人も多く、どんな音楽が好きなのか一目でわかったものだ。 今回、何より驚いたのは、中高年の多さだ。見る限り観客は30代以上。50代、60代の白髪まじりの“おひとりさま男子”も目立つ。特に元ロック野郎だったタイプでもなさそうな、ごくごく普通のサラリーマンタイプ。至極、平和な風景である。 ■遠い、高いで20代は敬遠 若者がいないのは金
新海誠監督(43)のアニメーション映画「君の名は。」が驚異的なヒットを記録している。 8月28日の公開から週末映画ランキングは7週連続1位を獲得。すでに累計興収は145億円を突破。国内アニメ作品で100億円を超えたのはジブリ作品以外では初の快挙で、最終的には興収254億円を叩き出した「アナと雪の女王」超えも狙えるという声まで上がっている。 小説版も100万部、サントラCDも22万枚を売り上げるなど、もはや社会現象と化している「君の名は。」。原作、脚本、絵コンテとすべてをこなしている新海監督だが、その陰には根気を要するアニメ製作を支えてくれた愛妻の存在があった。 ■新海作品の“裏方”としての活動も 実は、新海監督の妻は映画や舞台などで活躍する女優の三坂知絵子(39)だということが日刊ゲンダイの取材でわかった。 三坂は77年、下関生まれ。地元の下関西高を卒業後、早大進学。高校時代から演劇部で活
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く