(2011年1月14日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 昨年生じた世界の地政学的バランスの変化のうち、あまり報じられていないものの1つが、米国によるアジア回帰だ。また、懸念される変化の1つは、米中関係が目に見えて悪化したことだ。この点については、ホワイトハウスで近く行われる米中首脳会談で、バラク・オバマ大統領と胡錦濤国家主席も合意できるだろう。 話がややこしくなりそうなのは、こうした変化の理由に話が及ぶ時である。これまでのところ、両者はともに「先に手を出したのはそっちだ」と主張している。 米中関係が悪化したのはどちらの責任か? 2009年11月のオバマ大統領の訪中時は友好ムードが広がった(写真)。それ以降、米中関係は目に見えて冷え込んでいるだけに、今回の胡錦濤国家主席の米国公式訪問が注目される〔AFPBB News〕 そのため胡主席は、上記の2つの事象の2番目は1番目から生じたのだと抗議