死亡した生き物の皮を剥ぎ詰め物をして、生きているときの外形を再現するはく製師の仕事。何のために、誰のために、はく製はあるのか。展示・標本用につくられるのが一般的だが、亡くなったペットを慈しむために、はく製を希望する者も多い。かつて海外では狩猟で獲った生き物をトロフィがわりに、はく製にする文化もあったようだ。死が日常から遠ざけられている現代では、はく製は残酷なものだ、と考える人も少なくない。 「バカな仕事ですよ」と長谷川さんは言う。東京・経堂に工房を構えるはく製師は、昭和7年生まれの86歳。これまでこしらえてきた愛らしいはく製たちに囲まれ、我が子のように愛情を注ぎながら穏やかに暮らす。「バカな仕事」の真意を読み取るのは難しい。ただ50年以上はく製と向き合い、誰よりも〈はく製とは何か〉を自問自答してきたのではないだろうか。そんな職人の、人生のおしゃべり、そして、はく製製作の現場から見据える死生
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