「ユーザー企業がセキュリティの面で一番見落としがちなのが、SSL通信を使うことの危険性だ」。コンテンツ・フィルタリング・ソフトを開発するドイツのウェブウォッシャーでCFO(最高財務責任者)を務めるクリスチャン・A・マッツェン氏は、こう指摘する。 SSL(Secure Sockets Layer)は、主にWebブラウザとWebサーバー間の認証機能や通信の暗号化を実現するプロトコル。インターネット上の通信の盗聴を防止するために利用する。マッツェンCFOは、本来セキュリティを高めるはずのSSLに危険が潜んでいると警鐘を鳴らす。その理由はこうだ。 「暗号化したSSL通信の情報は、通常のアンチウイルス・ソフトやコンテンツ・フィルタリング・ソフトでは精査・選別できない。そのため、SSL通信がウィルスの侵入や情報漏洩のトンネルになっている」と、マッツェンCFOは訴える。実際に、欧米では国をまたいだデータ