📖 これは日本の植物界の伊能忠敬!? ちょっと古風な自然観をお持ちだけれど、日本全土の植生地図を作り上げるという大事業をやり遂げた先生の、往年の数々の戦績がどっかんどっかん語られます。 土地本来の森はわずか0.06%でした。私たちが自然林だと思っていた日本の森は、土地本来の森からかけ離れた二次林、造林されたスギ、ヒノキ、カラマツなどの単植(モノカルチャー)の人工林などの代償植生であり、極端な表現が許されるなら、それはニセモノの森ということになります。 人間の影響をすべて停止した場合に、その土地の自然環境の総和が、どのような緑の姿を支える潜在的な能力を持っているのかを理論的に考察するのが「潜在自然植生」です。 私は、「明治神宮鎮座50年事業」の一環として、明治神宮の杜の植生調査を依頼され、その調査結果として、「明治神宮宮域林の植物社会学的研究」を1980(昭和五五)年に発表しました。その際
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