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*highbrowとfantasyに関するinmymemoryのブックマーク (96)

  • 『黒猫/モルグ街の殺人』ポー/小川高義訳(光文社古典新訳文庫)★★★★☆ - たむ読書日記

    訳は読みやすいし、連想の糸をたぐるようにテーマをしぼって編んでいるので、初心者にも入りやすい。解説もわかりやすすぎなほどわかりやすい。 「黒」(The Black Cat,1843)★★★★☆ ――わが家には鳥がいて、金魚がいて、犬がいて、そしてがいた。プルートーという雄は私とすっかり仲良しになった。だが、私の人格が――飲酒という魔力によって――激変した。ついにはに暴力をふるった。ある晩、酔った私は、の喉頸を押さえつけ、目玉を一つ、ざっくりとえぐり取ってやった! これがなぜ名作かっていうと、書収録の「告げ口心臓」や「ウィリアム・ウィルソン」の場合だと訳者の言うように「良心」の話だとしても不都合ないのだけれど、作「黒」の場合には「良心」には収まりきらないはみでた部分があるから。そもそも「黒」というモチーフを使われた時点で不気味なものを感じざるを得ないし、その名がプルートーと

    『黒猫/モルグ街の殺人』ポー/小川高義訳(光文社古典新訳文庫)★★★★☆ - たむ読書日記
  • 『13のショック 異色作家短篇集4』リチャード・マシスン(早川書房)★★★★☆ - たむ読書日記

    「ノアの子孫」(The Children of Noah) ――夜中の三時、田舎道を走らせていたケチャム氏は、スピード違反でパトカーに止められる。警官は罰金を払わせるそぶりも見せずに、ケチャム氏を警察署に連れて行った。のらりくらりとした尋問が続き、解放される気配はない……。 筒井康隆流の不条理ホラーかと思いきや、きちんと落ちてたのでほっとしました。ホラーでほっとするってのも何だかなと思うのですが、不条理ホラーってホントに救いがなくて読後感がよくないので。 「レミング」(Lemmings) ――どこからともなく人々が集まっていた。自動車、自動車、自動車。いったいどこからやって来るんだろう。 こんな短い作品の中に諷刺と恐怖を詰め込んだうえに、マシスンならではの“切なさを感じる地球の最後”みたいな味わいも感じることができる。 「顔」(The Faces) ――ブラックウェル夫人が喉を切り裂かれて

    『13のショック 異色作家短篇集4』リチャード・マシスン(早川書房)★★★★☆ - たむ読書日記
  • 『夜の旅その他の旅 異色作家短篇集12』チャールズ・ボーモント/小笠原豊樹訳(早川書房)★★★★★ - たむ読書日記

    ハヤカワ文庫『幻想と怪奇』に収録された二作(第一短篇集より)はそれほどいいとは思えなかったのでまったく期待していなかったのだけれど、めちゃくちゃよかった。著者は『ミステリー・ゾーン』の脚も担当していたそうで、書には実際いかにも『ミステリー・ゾーン』的な作品が目白押しです。論創社より刊行予定の第二短篇集が楽しみ。 第三短篇集『Night Ride and Other Journeys』Charles Beaumont,1960年。 「黄色い金管楽器の調べ」(The Music of the Yellow Brass,1959)★★★★☆ ――あまりに突然のことなので信じられない。やせっぽちのフアニートはあした、闘牛士としてデビューできるのだ。興行師は熱弁をふるった。一座の女の子が熱い視線を送ってきた。次の日。トランペットの音が、高々と鳴り渡った――。 若さゆえの愚かさ。生きることよりも大

    『夜の旅その他の旅 異色作家短篇集12』チャールズ・ボーモント/小笠原豊樹訳(早川書房)★★★★★ - たむ読書日記
    inmymemory
    inmymemory 2008/05/09
    ジャズ小説=チャールズ・ボーモント「夜の旅」、シオドア・スタージョン「死ね、名演奏家、死ね」、コーネル・ウールリッチの「パパ・ベンジャミン」
  • 目で見る幻想文学  フランツ・ロッテンシュタイナー『ファンタジー(幻想文学館)』

    私見では、ミステリやSFに比べて、いわゆる「幻想文学」に関する入門書・ガイドブックは、日では少ないように思います。狭義のホラーやファンタジーに絞れば、例えば荒俣宏『ホラー小説講義』(角川書店)、尾之上浩二編『ホラー・ガイドブック』(角川ホラー文庫)、石堂藍『ファンタジー・ブックガイド』(国書刊行会)、小谷真理『ファンタジーの冒険』(ちくま新書)などの名前が挙がってきますが、広い意味での「幻想文学」の入門書となると、なかなか見当たりません。強いてあげるなら、「幻想文学」編集部編『幻想文学1500ブックガイド』(国書刊行会)などがそれに当たるのでしょうが、名著であるのは確かだとしても、入門書というのとは、ちょっと異なる感じです。 その点、フランツ・ロッテンシュタイナーの『ファンタジー(幻想文学館)』(創林社)は、世界の「幻想文学」を要領よくまとめたで、類書のなかでもバランスのとれた良書だと

    目で見る幻想文学  フランツ・ロッテンシュタイナー『ファンタジー(幻想文学館)』
    inmymemory
    inmymemory 2008/03/30
    荒俣宏『ホラー小説講義』、尾之上浩二『ホラー・ガイドブック』、石堂藍『ファンタジー・ブックガイド』、小谷真理『ファンタジーの冒険』(ちくま)、幻想文学編集部『幻想文学1500ブックガイド』
  • 悪夢の迷宮  稲生平太郎『アクアリウムの夜』

    稲生平太郎『アクアリウムの夜』(角川スニーカー文庫)は、1990年に単行で出版されたカルト的な幻想小説を新装復刊した作品です。 著者の稲生平太郎は、英文学者の横山茂雄のペンネーム。怪奇幻想文学の研究家としても知られています。横山氏の仕事として印象深いのは、「幻想文学」誌で連載されていた「不思議な物語」でしょうか。これは幻想小説に関する研究エッセイで、該博な知識と鋭いセンスに裏付けられた文章は、非常に明晰で示唆に富んだものでした。 とはいえ、扱っている作家は異様にマニアック。ロバート・エイクマン、オリヴァー・オニオンズ、マイケル・ビショップ、レルネット=ホレーニア、リチャード・マーシュなど、邦訳も一つあるかどうか、もしくは邦訳さえないようなマイナーな作家を扱っていました。 また、アラステア・グレイやクリストファー・プリーストなど、日読書界で話題になる以前に彼らをとり上げているのにも、卓

    悪夢の迷宮  稲生平太郎『アクアリウムの夜』
  • エドガー・アラン・ポー - Wikipedia

    マサチューセッツ州ボストンに生まれる。旅役者であった両親を早くに失い(父親は蒸発、母親は死亡)、名づけ親の商人アラン家に引き取られ、幼少期の一時期をロンドンで過ごした。帰国後17歳でヴァージニア大学に進む。学業成績は極めて優秀で、詩人としても認められるが、賭博、大酒で悪名を馳せる。養父アランと賭博の借金が原因で仲たがいになり退学。家を出て陸軍に入隊。いったん除隊して養父とのよりを戻し、こんどは士官学校に入学するもなじめず、規則違反行為で退学処分。その後、文筆で身をたてるべく詩や短編小説を創作し始める。(筆名には、養家名のアランをそのまま名乗ることはなく、ほとんどエドガー・A・ポー、あるいはエドガー・ポーとしている) ゴシック風の恐怖小説「アッシャー家の崩壊」「黒」、世界初の推理小説と言われる「モルグ街の殺人」、暗号小説の草分け「黄金虫」など多数の短編作品を発表、また1845年の詩「大鴉」

    エドガー・アラン・ポー - Wikipedia
  • Hatena ID

  • 2008.1b / Pulp Literature

    ★★★★ Saturday / Ian McEwan 小山太一 訳 / 新潮クレスト・ブックス / 2007.12 ISBN 978-4105900632 【Amazon】 反戦デモが活発化した2003年の土曜日。脳神経外科医のヘンリーが、炎上中の飛行機を目撃する。その後はスカッシュを楽しんだり、娘と討論したり、認知症の母を見舞ったりするも、ふとしたことから日常を揺るがすある出来事に遭遇する。 世界との関係を絶やしたくないという衝動、全世界を覆う不安の共同体の一員となりたいという衝動は現代の病だ。ここ二年でその習慣はいっそう強まり、凄惨かつ視覚的衝撃の大きい場面が繰り返されるにつれてニュースバリューの基準が変化してしまった。政府の勧告――欧州ないし米国の都市への攻撃は避けがたいという――は、単なる責任逃れではなく、刺激的な約束でもあるのだ。みんながそれを怖れてはいるが、人間の集合意識の奥に

  • Anima Solaris

    Anima Solaris(アニマ・ソラリス)はSFとファンタジーに関する 創作・書評・インタビュー・コラム・マンガ等のコンテンツを お送りしているウェブ・マガジンです。

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    inmymemory 2008/01/08
    SFとファンタジーに関する創作・書評・インタビュー・コラム・マンガ等のコンテンツを毎月お送りしているウェブ・マガジン
  • E.T.A.ホフマン『カロ風幻想作品集』 - 書物を積む者はやがて人生を積むだろう

    ホフマン全集〈1〉カロ風幻想作品集 (1976年) 作者: 深田甫出版社/メーカー: 創土社発売日: 1976メディア: ?購入: 1人 クリック: 30回この商品を含むブログ (1件) を見るホフマン全集〈2〉力口風幻想作品集 (1979年) 作者: 深田甫出版社/メーカー: 創土社発売日: 1979/05メディア: ? クリック: 19回この商品を含むブログ (3件) を見る アンゼルムス! ――信じるの、愛するの、期待するの!(「黄金の壺」、下巻139ページ) ホフマンの初期小説集。ジャン・パウルによる序文が附されている。ベルリンの街で謎の音楽家に出会う話「騎士グルック」、狂える音楽家の悩みと音楽論を展開した「クライスレリアーナ」、ファンタジックなオペラ観劇の記録「ドン・フアン」、セルバンテスの小説の続編の形式をとる「犬のベルガンサの運命にまつわる最新情報」、催眠術をめぐる怪異譚「磁

    E.T.A.ホフマン『カロ風幻想作品集』 - 書物を積む者はやがて人生を積むだろう
  • 奇妙な世界の片隅で : ブックガイド・ガイドブック -ブック・ガイドの愉しみ3 幻想文学・ホラー編-

    どんなを読んだらいいの? どんなが面白いの? という人のためにあるブックガイド。とはいっても、世の中にはブックガイドだけでも、たくさんの数があるのです。そもそも、どのブックガイドが有用なのか、ブックガイドのブックガイドまで必要なぐらい。そこで僕がお世話になったブックガイドのいくつかを紹介しましょう。 今回は幻想文学・ホラーについてのを紹介します。 尾之上浩司編『ホラー・ガイドブック』(角川ホラー文庫)は、小説だけでなくテレビ映画など、ホラー全般に関する通史やエッセイを多く収録していて、初心者にうってつけのガイドです。戦後のホラー作品を概観するには一番のではないでしょうか。 同じく角川ホラー文庫から、風間賢二『ホラー小説大全』。ホラー小説の通史を始め〈ゴシック小説〉〈モダンホラー〉などのジャンルの説明、ドラキュラや狼男などについてのエッセイなど、これ一冊でホラー小説の全体像をつかめ

    奇妙な世界の片隅で : ブックガイド・ガイドブック -ブック・ガイドの愉しみ3 幻想文学・ホラー編-
  • 本棚の中の骸骨:藤原編集室通信

    ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件 ホルヘ・ルイス・ボルヘス/アドルフォ・ビオイ=カサーレス 木村榮一訳 白水Uブックス 9月14日予定 予価1980円(税込) [amazon] イスラム教の加入儀礼の最中に宗派の指導者が殺され、容疑をかけられた新聞記者。急行列車内で起きたダイヤ窃盗と殺人事件に巻き込まれた舞台俳優。雲南の至聖所から盗まれた宝石を追ってブエノスアイレスへやって来た中国人魔術師の探索行……。身に覚えのない殺人の罪で投獄された元理髪店主イシドロ・パロディが、面会人が持ち込む数々の難事件を解き明かす。ボルヘスとその盟友ビオイ=カサーレスによる奇想と逆説に満ちた探偵小説連作集。MORE

    inmymemory
    inmymemory 2007/11/29
    ミステリ・怪奇幻想小説・評論などの翻訳書を中心に、書籍の企画・編集
  • 人力検索はてな - 私の好みに合いそうな「児童文学 お薦めの一冊」を教えてください 希望条件 1 シリーズものは× 2 日本・海外問いません 3 下で挙げている作品・作家以外

    私の好みに合いそうな「児童文学 お薦めの一冊」を教えてください 希望条件 1 シリーズものは× 2 日海外問いません 3 下で挙げている作品・作家以外 今まで読んだ中では以下のようなものが好きです 海外モノ ・モモ などエンデ作品 ・ゲド戦記 ・星の王子様 ・不思議を売る男 ・ダレン・シャン ・チョコレート工場の秘密 日モノ ・誰も知らない小さな国 など佐藤さとる作品 ・チョコレート戦争 大石真 ・小川未明作品 読んでみたが合わなかったモノ ・空色勾玉 三部作 ・ダイアナウィンジョーンズ作品

  • http://homepage2.nifty.com/rolarious/

  • http://homepage2.nifty.com/rolarious/inventory/kaiki/kaikia.htm

  • BOOK OF HF

    ヒロイック・ファンタジーの部屋へようこそ! ローラリアス別冊「BOOK OF HF」 翻訳HF紹介リスト 試訳

    inmymemory
    inmymemory 2007/11/22
    ヒロイック・ファンタジーの部屋
  • ヒロイック・ファンタジー紹介 : rolarious

    (大)大森 聡/(木)木谷紗夢/(そ)そうびりょう/(高)高田純一 (誠)高橋 誠/(滝)滝島繁則/(月)月館敦子/(つ)つばさ りょう (善)中野善夫/(融)中村 融/(玲)ひかわ玲子/(藤)藤山聡明 (牧)牧野 潤/(山)山 まみ 赤い霧のローレライ レイ・ブラッドベリイ&リイ・ブラケット Ray・Bradbury&Leigh・Brackett SFM67・7 訳 川村哲朗 大金を首尾よく盗んだ地球人ヒュー・スターク。だが、逃亡途中飛行艇が金星の山中に墜落してしまう。死の間際に、妖しい美女が現れて彼に囁く。「あなたは死にません・・・」 目覚めると、彼は貧弱な体と似ても似つかぬ偉丈夫となっていた。そこは、金星高地の赤い霧の海に面する都市、クロム・デビュー。北方から来た海賊の子孫が住み、ファオラン、ビューダックの兄妹が支配するその都市は、魔女ランが率いる水棲人から進化した<

    inmymemory
    inmymemory 2007/11/22
    季刊「幻想文学」19号 特集「ヒロイック・ファンタジー」(1987年7月15日発行)に収録中の<ヒロイック・ファンタジー必携>に寄稿されたものから選出し、若干の修正・編注・資料・新紹介記事を追加
  • DAS KABINETT DES YAMANAKA

  • ISIDORA'S PAGE 石堂藍

    Link 2023/9/15

  • 幻想文学 - Wikipedia

    幻想文学(げんそうぶんがく、仏: littérature fantastique リテラチュール・ファンタスティック、英: fantasy literature)は、 (最狭義)19世紀初頭のフランスにおいてロマン派の台頭とともに、イギリスのゴシック小説およびドイツの E.ホフマンの影響のもとに(フランスで)生れた、特定の文学ジャンルのこと[1]。 最広義には 神秘的空想の世界を描いた文学全般のこと。やや狭義には特に幽霊や悪魔などの超自然の世界を描いた文学のこと[1]。 象徴主義の画家ギュスターヴ・モロー「オイディプスとスフィンクス」 ゴシック趣味にもとづく超自然的現象を装飾文体で語るゴシック・ロマンス(ゴシック小説)では、マシュー・グレゴリー・ルイス、アン・ラドクリフなどが挙げられる。また、近代小説と分類される作家では、ゴーゴリ、ドストエフスキー、ディケンズ、日では夏目漱石、森鷗外、芥

    幻想文学 - Wikipedia