「運賃収入は頭打ち」電鉄会社が着々と仕掛けていること 大手電鉄会社の昨今の動向を見ると厳しい現実が浮かび上がってきます。 関東の私鉄といえば、東急、京王、小田急、京急、京成、西武、東武など。関西では、阪急阪神、京阪、南海、近鉄などが挙げられるでしょう。 ここに挙げた電鉄各社は、すべて上場企業です。当然、株主に対して企業価値の向上といった責務があります。ところが、電鉄会社の本業である運輸業における運賃収入は、どの会社も頭打ちの状態が続いています。 そこには、企業の一存で運賃を値上げすることはできない、という硬直性の問題がありますが、沿線人口の頭打ちによって乗降客数の増加が見込めなくなっている、もしくは減少しているという根本的な問題も抱えています。 高度経済成長の時代は、どの電鉄会社も宅地開発をしたり、遊園地などの施設をつくることにより、沿線に人を呼び込んでいました。全体の人口が右肩上がりに増