点検中の筑波大のスーパーコンピューター。膨大な電力を使うため使用を制限している=3月30日、茨城県つくば市の筑波大計算科学研究センターで 東日本大震災は茨城県つくば市の筑波研究学園都市や周辺自治体の研究機関にも甚大な影響を及ぼしている。研究装置の損傷に加え、福島第一原発の事故で節電を強いられ、復旧もままならない。大量の電力が必要な研究機関の中には一部機能を移す動きもあり「知の集積地」の空洞化が懸念されている。 (志村彰太) 県によると、筑波研究学園都市には二十一万人がおり、十分の一が研究者。研究機関は国、独立行政法人、民間を合わせ三百十拠点。新技術や希少金属に代わる素材などの研究を担い、日本の競争力の源となってきた。