オーロラ観測衛星のあけぼの計画を率いてきたJAXA准教授の松岡彩子さん(49)は、長期間の観測に耐えられた理由について「あけぼのは、姿勢を変えるエンジンなど動きのある機器がない簡素な設計で、故障が少なかった。機体も強い放射線に耐えられるように頑丈に作られていたから」と話す。 とはいえ、「これほど長く致命的な故障もなく観測できるとは思っていなかった。幸運に恵まれた」と振り返る。 打ち上げ直後の学生時代から計画に関わってきた。「あけぼのが引退するという実感がわかない。私にとっては手のかからない『子供』だった。今は本当にお疲れさまでしたと声をかけたい」と述べた。