宇宙探査の進め方などを検討する文部科学省の宇宙開発利用部会小委員会は25日、平成31(2019)年度に月面着陸機「SLIM」(スリム)の打ち上げを目指す宇宙航空研究開発機構(JAXA)の計画を了承し、その後に別の無人機で月の南極を探査すべきだと提言する最終報告書をまとめた。 7月2日の同部会で採択後、政府の宇宙政策委員会に報告され、今後の宇宙計画に反映される。 報告書は月面探査について、日本は諸外国に後れを取っていると指摘。将来的な月面利用の国際協議で発言力が低下する恐れがあり、最優先で取り組む必要があるとした。 具体的にはスリムで高精度の着陸を実現。その技術を発展させ、2020年代初頭には探査機や観測機器を搭載した別の無人機を、科学研究と資源利用の両面で重要とされる月の南極周辺に着陸させるべきだとした。