オリンピックシンボルが掲げられたエッフェル塔と、開会式でパレードが行われるセーヌ川=パリで2024年7月17日午後8時22分、和田大典撮影 夏のオリンピックが間もなく始まる。 そのパリで開幕の9日前、ある変わった光景があった。ウエットスーツを着たイダルゴ市長が川に入り、開会式の会場にもなるセーヌ川を満面の笑みで泳いでみせたのだ。 実はセーヌ川は過去101年間、水質汚染を理由に遊泳が禁じられてきた。にもかかわらず、五輪ではトライアスロンとオープンウオーターの競技会場になっている。 市長のパフォーマンスは「本当に泳げる水質なのか」という懸念を拭うためだった。 ただ、セーヌ川は実際にどれほど「汚い」のか。 調べてみると、プロ野球・阪神タイガースの優勝で大勢が飛び込む大阪・道頓堀に比べても、大腸菌の濃度が4倍という驚きの差が浮かび上がる。 偉大な川に潜む大腸菌