現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。今回は埼玉県に住む、現在は無職のダイスケさん(26歳)のケースに迫る。彼は農業を目指して四国に移住し、挫折した経験を持つ。 源泉徴収票の支払金額の欄に「給料賞与 217万4200円」とあった。埼玉県在住で、今は無職のダイスケさん(26歳、仮名)。「ガス販売会社の正社員でした。この会社では、けっこういい給料をもらってたんです」と説明する。年収200万円が「いい給料」? 驚く私に対し、彼はこう続けた。 「僕の同級生で200万円ももらっている人なんていないですよ。そもそもほとんどが非正規(労働者)ですし」 ダイスケさんが別の源泉徴収票なども見せてくれた。以
![26歳男性「正社員で年収200万は幸運」の真意](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/4c84257e2dafc92f2c87482a64db6f8863286a63/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F0%2F0%2F1200w%2Fimg_00d6781e325846cf0dd863b3b56aae72221186.jpg)