スパコンの開発が日本のコンピュータ産業になにがしかの新しいものを与えるか。そーゆー観点から言うと多分何もないと思う。 もちろん物理学者や遺伝子工学には速いコンピュータが必要だし、社会的にはそのような需要は無限にある。科学者が速いコンピュータを常に必要としている。それはそのとおりだと思う。 速いコンピュータが必要とか必要じゃないとかいう話ではない。 スパコン騒動の何が問題なのか。 それは、ムーアの法則を理解していない人たちがコンピュータ(あえてスパコンとは言わない)を設計しているということだ。筋が悪い設計をしているということだ。 専用コンピュータというのは経済的に立ち行かない。それは、80年代に各種Lispマシンなどが商業的ににっちもさっちもいかなくなったことからコンピュータ業界は学んだはずなのに、日本の大手ベンダーはそれからまったく学んでいない。 なぜ専用コンピュータは性能競争に負けるか。