ブックマーク / docseri.hatenablog.jp (46)

  • 蔓延する狂気と滅び:パンデミック クトゥルフの君臨 - 妄想科學倶樂部

    近年、TRPGでも「クトゥルフの呼び声」が人気を博し、ボードゲーム方面でもクトゥルフものが豊作である。 協力型ボードゲームとして名を馳せた「パンデミック」も、クトゥルフ神話モチーフとしてリニューアルされた。 パンデミック:クトゥルフの呼び声 日語版 出版社/メーカー: ホビージャパン発売日: 2016/08/04メディア: おもちゃ&ホビーこの商品を含むブログ (1件) を見る 基的なギミックは引き継いだが、大きな特徴である「アウトブレイク」ルールはなくなり、代わりに「覚醒の儀式」として旧支配者が目覚めてゆくことで状況が悪化する仕組みになっている。 箱サイズに比してコンポーネント密度はそう高くないものの、その分だけカードやトークン類は取り分けやすいトレイになっている。コマはすべて樹脂製フィギュア、ボードやカードも隅々まで趣向を凝らした雰囲気のあるイラストが施されており、満足度はかなり高

    蔓延する狂気と滅び:パンデミック クトゥルフの君臨 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2016/08/15
    『アウトブレイクがなくなった分だけ連鎖的な危機状況を生じにくくなったものの、邪神覚醒による影響が強い』『長距離移動が使いやすくなったが、代わりに移動できる場所が制限される』 ンデミ・クトゥルフについて
  • アブストラクトな「定番ゲーム」の謎 - 妄想科學倶樂部

    「ボードゲーム」という括りには、大雑把に分けて3つの階層がある。ひとつは囲碁や将棋などの「伝統的なゲーム」、それから日では20世紀中頃から販売されてきた定番ゲーム、たとえばモノポリーや人生ゲーム、あるいはオセロやダイヤモンドゲーム、ウノなど。そして20世紀末から広まった、とりわけ「カタン以降」のドイツゲーム類。 まあ伝統ゲームは普通「ボードゲーム」と言われて思い出すものとは些か異なるように思われるのでこの際除外するとして、しかし「定番ゲーム」と「カタン以降」の間の溝は深い。 大きな違いは「アブストラクト」だ。 アブストラクトというのは抽象を意味する語で、つまりボードやカード、駒などに具象的なイラストなどが用いられず、単純化された記号や図形などで構築されるものの総称だ。 ボードゲーム専門店などでは、アブストラクトなゲームの取り扱いはかなり少ない。近年では例外的に多数の賞を獲り注目された「ブ

    アブストラクトな「定番ゲーム」の謎 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2013/11/05
    ゲームリンク誌の8号に、ドイツのゲーム市場の大きな部分が「祖父母が孫に、叔父叔母が甥姪に、親が子供に買う」という目的だと書いてあったのを思い出した。
  • 科学的な批判と「欠如モデル」の話 - 妄想科學倶樂部

    先のエントリは、「市民の科学知識」に関する限り典型的な「欠如モデル」を採用している、と言える。 欠如モデルとは、まあ要するに「お前に知識が欠如しているのだ」という前提に立つ論、である。 コミュニケーションの観点からすると、あまり歓迎されない方式だ。誰だって「お前は知識が少ない」なんて言われて嬉しくはないだろう。大体に於いて、こういう物言いは反発を招くもので、対話の方法論としてはあまり宜しくないとされる。 しかし、問題が純然たる科学知識の上にあるものである時(たとえば放射線や予防接種のリスクなどがその典型例だ)、そのことをきちんと認識するには知識が必要不可欠であり、相手の理解がその不足によって歪められている時、その指摘なしに話を進めることはできない。するとどうやっても「欠如モデル」にならざるを得ない。 内容が内容だけに、欠如モデルという物言いは主に批判的に用いられている。「そういう言い方をす

    科学的な批判と「欠如モデル」の話 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2011/11/03
    『実は「市民」の側もまた欠如モデルを用いている。「専門家は何もわかっちゃいない」という発言がそれである』 『すっぽり抜け落ちているのだ。それでは、専門家の側は動きようがない』
  • 太陽黒点と地震の関係 - 妄想科學倶樂部

    毎日新聞に、こんな記事が掲載された。 http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110926k0000m040147000c.html 太陽活動と地震の関連を示唆する統計的研究である。 太陽フレアについては以前このダイアリーでも取り上げたことがあるが、その時の結論としては「特に関係が見られない」であった。しかし九州大学の宙空環境研究センターによれば、黒点の活動状況とも太陽フレアとも、地震は関係するという。 実に興味深い、というか第一印象は「眉唾もの」であった。だって(素人の粗い検証とはいえ)はっきり無関係を示唆する情報が既にある上に、電磁気的な影響である太陽風が地殻に影響を与える理由がちょっと思い当たらない。 しかし、既にこの話は「地震の前兆現象」「地震予知」方面などでかなり噂になっているようだ。これまでも度々「地震の前兆ではないか」とされつ

    太陽黒点と地震の関係 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2011/09/26
    『何故か「直近のデータではなく1963~2000年と謎の区切り方をしたデータを使って誤った統計を出し」、「科学の常識とはかけ離れた結論を、より広い範囲のデータを取り直すなどの自己検証もなしに」発表』
  • Steins;Gate:ゲームと没入感 - 妄想科學倶樂部

    面白いゲーム、の条件を定義するのはなかなか難しい。ひとくちにゲームといっても内容は様々で、別々の魅力があるからだ。 ただ、割と多くのゲームに共通する要素のひとつが「没入感」ではないかと思う。 没入感。つまり「ゲームに入り込んで現実との境界が曖昧になる」感じだ。画面によって隔てられるゲームで「現実との境界がわからなくなる」ようなことは勿論ないのだが、リアルな作り込みによって「境界を薄くする」ことはできる。 没入感が強いということはゲームに集中して現世に引き戻され難いということだ。 没入感の強いゲームに共通するのは「描写の密度」だ。グラフィックで言えば実写さながらに精緻に書き込まれた画面描画。文章で言えば描かれる状況のリアリティということになるか。 リアルを感じさせるにも方法は色々あるが、現実世界になるべく近いものを描いて見せるのは効果的である。シュタインズ・ゲートで言えば、秋葉原の街をほぼ忠

    Steins;Gate:ゲームと没入感 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2011/07/29
    『シュタゲでは、このリアリティ演出を多層的に行なっている』 『ゲーム内でメタ視点を獲得した主人公をメタに見つめるプレイヤーの視点』『携帯メールという形式を取ることで可能な限りゲーム感覚を意識させない』
  • 「河をきれいにする」ということ - 妄想科學倶樂部

    各地で、「EMで河をきれいに」といった市民運動が行なわれていて、それに対して科学者から反対の声が挙がっている。 EM──「有用微生物群」というのは、要するに様々な細菌が集まったものだ。それが河川を浄化するというのはどういうことか……を考える前に、まずは「河をきれいにするというのはどういうことか」から考えてみたい。 「きれいな水」の目的と定義 そもそも、きれいな水とは何だろうか。いや、その前にきれいな河にする目的は何だろうか。今現在の「きたない河」にはどんな問題があるのか。最初にそれをはっきりさせよう。 「きたない河」のどんな状態が問題なのか? 水が濁っていること? 悪臭を放っていること? それとも魚がいないということ? 例えば臭いが問題だということであれば、「河を埋め立ててしまう」という抜的な対策だって可能だ。河がなくなってしまえば臭いの原因もなくなる。 濁りが問題だということであれば、

    「河をきれいにする」ということ - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2011/06/10
    『河をきれいにの本来の目的である「生物が戻ってくる河に」を念頭に置くならば、そもそもEMを使うという選択肢はない』 『にも関わらず全国的にEMが浸透しているのは何故か:「目的をちゃんと認識していないから』
  • 福島原発の問題点と、それを改善した原子炉の話 - 妄想科學倶樂部

    事故により、改めて「原発は危ない」「放射能は危険」という認識が広まった。けれども、それは理性から出たものではなく、漠然と「なんだか知らないけどとにかく危ない」という認識の上にあるものだ。 もちろん、原発は「危ない」。けれど、原発でなければ危なくないわけでもないし、原発以上に危険でも日常的に使われるようなものだって少なくない。 実際に「どのような意味で危険なのか」が理解されないままに漠然と危険性だけを訴えるのではなく、ちゃんと「原子炉とはどういうものか」「何故大事になってしまったのか」「どうしたら事故が起きなくなるか」「放射能はどれぐらい危険なのか」ということを理解してから批判するべきだと考えたので、ちょっと書いてみることにした。 ただ、残念ながらこれは当に大雑把な説明でしかない。なるべく正確に説明したいところだけど、そうするとどんどん難しい話になってしまう。 原子炉のしくみ 事故について

    福島原発の問題点と、それを改善した原子炉の話 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2011/04/04
    『今回のような事故事例に対応した設計の原子炉というのは存在していたが、少なくとも福島原発はそうではなかったし、残念ながら「そういう原子炉に入れ替える」のが簡単には行かないというのが原発の問題点』
  • 減点評価の悲哀 - 妄想科學倶樂部

    MM9というSFがある。 MM9 (創元SF文庫 ) 作者: 山弘出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2010/06/25メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 99回この商品を含むブログ (60件) を見る怪獣が実在する世界で、怪獣の進路や性質を予測し国土被害を抑える部署の話だ。 その一節に、 注意報や警報が空振りに終わったことや、怪獣出現を予測できなくて惨事を招いたことばかりが、人々の記憶に強く焼き付けられる。 予測を誤れば、何千、何万という人命を危険にさらし、何百億円もの被害を発生させる。彼らの責任は重大だ。にもかかわらず──いや、だからこそと言うべきか、世論からしばしば激しい非難を浴びる。実際には多くの人命を救っているのに、あまり報われない。 というのがある。何事もなくて0点、被害を出したら減点。報われない仕事だ。 現実にも、そういう存在は少なくない。災禍を防ぐようなものは

    減点評価の悲哀 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2010/08/09
     ニセ科学の跋扈と減点主義との関係について。 自衛隊、治水工事、予防接種。
  • ホメオパシー団体の主張を解説するよ(1) - 妄想科學倶樂部

    に於けるホメオパシー団体の代表格であるホメオパシー・ジャパン代表の由井寅子氏による文章が色々な意味で面白い。具体的には、「科学的に見せかける」ための無意味なキーワードが羅列されていて信者を感心させるように作られているが、そうでない人を笑わせる結果となっている。 性質上、全文引用しつつ解説してゆく。文中の脚注及び強調表示はすべて引用者によるものであり、原文にはない。 なお、文がやたらと長くて脚注との照合が面倒かも知れないが、ブラウザによっては多分カーソルを註のリンク箇所に乗せて2秒ぐらい静止させると内容が見えると思う。 波動の世界 1999年11月 ホメオパシーの理論と実践 ロイヤル・アカデミー・オブ・ホメオパシー学長 由井寅子 I ホメオパシ−とは? ホメオパシーとは、「健康な人に投与してある症状を起こさせるもの(毒)は、その症状を取り去るもの(薬) になる」という「同種の法則」を根

    ホメオパシー団体の主張を解説するよ(1) - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2010/08/09
    『由井寅子氏による文章が色々な意味で面白い。具体的には、「科学的に見せかける」ための無意味なキーワードが羅列されていて信者を感心させるように作られているが、そうでない人を笑わせる』
  • ホメオパシーの原理と効用 - 妄想科學倶樂部

    何度も書いてきたことなので今更ではあるけれど、事件が起きてしまった以上無視するわけにも行かない。ちょっと細かく書く。 ホメオパシーとは何か 最近流行りの、所謂「代替医療」のひとつで、欧州では200年ほどの歴史がある。 日語にすれば「同毒療法」。病を治すのに、病と同じ効果をもたらす毒を希釈して薬とする。ちょっとワクチンみたいだが、ワクチンが「病原体そのものを」「事前にちょっとだけ体に入れて」「免疫を作ることで病を防ぐ」のに対し、ホメオパシーでは「病原体に似た効果の毒を」「まったく無意味になるまで薄めて」「防ぐのではなく罹ってから治す」という点で全く違う。 薬効はどのように証明されているか 主にレメディ(ホメオパシーに於ける薬)の製法から求めた有効成分分析と、統計的に見た治癒率から証明されている──何の効果もないことが。 レメディは、概ね次のようにして作られる。「何らかの毒性成分を」「水また

    ホメオパシーの原理と効用 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2010/07/10
    『「無病息災」のお守りで健康を願っても、病気に罹った時にお守りだけで治そうとする人はまずいないだろう……悪質な宗教でもない限りは』
  • ゲームは悪くないよ - 妄想科學倶樂部

    所謂ネトゲ廃人問題などで、「ゲームにどっぷり嵌まるなんて病気だ」的な意見がかならず出てくるので。そうじゃないんだと。 そりゃ、ゲームは楽しい娯楽だ。受け身の娯楽よりも没入感が高いから嵌まり易い。新作買ってきて数日、寝忘れて嵌った経験のある人だっているだろう。 でもそれは一過性のもので、一通り楽しんだらトーンダウンする。大作RPGなんかではクリアまで80時間ぐらいかかったりするようだから、1日4時間やってても20日、休日は10時間やってるとしても2週間ぐらいはどっぷり嵌まってたりするだろうけど、その辺で冷める。 まあネトゲ、とりわけMMORPGだと終わりというものがないからこの熱狂期間は他より長く続くだろう。それでも、寝ても醒めてもそのゲームのことだけ考えるほどの熱狂状態は嵌まって暫くの間と、何かゲーム内に大きな変化が生じた時ぐらいのもので、とてもじゃないが社会生活に支障を生じるほど、ゲー

    ゲームは悪くないよ - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2010/03/14
    『人間関係のトラブルというのは逃げるのが難しい代物だ。自分の意思で切り捨てられるものとも限らず、時には人生捨てるほどの覚悟が必要になる』 『その絶好の逃避先としてネトゲが機能している』
  • 啓蒙家を啓蒙する - 妄想科學倶樂部

    先日から某コミュニティの管理を引き受けた。 ここは表向きの目的とは裏腹に極めてニセ科学傾向の強いコミュニティである。それが結構な人数を集めていることについては危機感を覚えており、以前から継続的にコミットしてきたのだが、管理人自身にその傾向が強いこと、また揉め事を極度に恐れるメンタリティから議論が発生する→コメント削除、削除に抗議→トピごと削除、管理人に直接メッセージ→IDブロック、などと独裁的かつ排他的な運営が成されており、非常に活動し難い状況にあった。 ところが管理疲れから氏がコミュの削除または移譲を宣言したため、私が引取人として名乗り出た。5000人近い規模のコミュを徒に空中分解させるのは忍びないし、今までのように必要な議論も行われぬ状況を改善できれば事態が好転するかも知れない、と期待してのことである。 さて、上述の通り議論を許さぬコミュとして運営されてきた場であるからして、参加者の大

    啓蒙家を啓蒙する - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2009/11/01
     『少なからぬニセ科学批判者が「言質を取って相手の退路を断ち自滅に追い込む」ような手法を好む。これは同じ話のループや無限後退戦術を採りがちな相手の撃退には有効』 しかし、と続く。 ニセ科学対策の難しさ
  • 嫌煙陰謀論 - 妄想科學倶樂部

    現在の世の中、喫煙が厳しく制限されつつあることに苛立ちを覚える喫煙者の方も多かろうと思う。その一部は嫌煙論をファシズムと同一視するなどの過激な論を展開している。半分ばかりその心境に理解を寄せぬでもないが、大方が単なるヘイトスピーチに堕しているのが実情だ。 一般に喫煙には受動、能動を問わず健康に害があるものと理解されている。これは疫学による研究結果が示すところだが、医療関係者の中にすらその結論を認めぬ者がいる。 疫学とは、医学と社会学の間に位置するような学問である。統計情報を元に病害の因子を探し当てることで被害の拡がりを抑えることを目的とする。 医学と違って、疫学では病原物質を特定しない。あくまで社会学的な知見から「高い割合で患者に共通する地理的/行動的特徴」を見出し、それが非患者にほとんど見られないことを示す形で「何が病を発生させているか」を探る。喫煙と疾患の関係で言えば、煙草に含まれる物

    嫌煙陰謀論 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2009/06/26
    『実際にはそんな圧力をかける団体など存在しない*1。煙草は産業であっても嫌煙は産業にならないからだ』
  • 中核部品としてのゲームマスタ - 妄想科學倶樂部

    ぼくは部品から考えるようにしています。結論からいうと、GMという部品こそが、TRPGの核だと考えています。腑に落ちた。 なるほど、そう言えばそうだ。いや、ある意味自明過ぎて見落としていたというか。 RPGから様々な要素を取り除いてみたり、他のゲームとの境界線を模索したりはしていたのだが、このアプローチは巧く行かなかった。 ロールプレイは様々なゲームに片鱗を見て取れる。コンピュータゲームでもゲームとしての質的な部分とはあまり関係ないのにロールプレイ的なプレイが可能であったり、ボードゲームなどでもプレイ中に「登場人物としての台詞」が出るようなことは珍しくない。中にはLast Night on Earthのように一人1キャラを担当する非常にロールプレイングなものもある。 では「プレイヤーがストーリーを作る」要素は?選択肢を選んでストーリーを読み進めるアドヴェンチャーゲームだってプレイヤーの介在

    中核部品としてのゲームマスタ - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2009/06/13
    『一人で物語の骨子を考え一人でそれを運用する。然れどもゲームマスタとはゲーム側の部品であり、それだけでは完結しない。その恣意的な部品を「運用」して物語を作ろうとする別のプレイヤーが必要になる。』
  • 外因性であれかし、という願望 - 妄想科學倶樂部

    「自閉症の原因は予防接種」という"仮説"がある。実際には可能性を示唆するデータすら存在しないまったくの事実無根なのだが、妙に根強く流布し、英国ではこれが原因で92%だった麻疹の予防接種率が80%を割り込んで大問題になるなど、社会的には大きな害を与えている。実際には自閉症は先天性のものであり、「後天性自閉症」という説はまったくの妄想である*1。 予防接種拒否派の意見を聞いてみると、かなりの割合で「自然罹患で死亡または重篤化するのは運命だが予防接種で死亡または重篤化したら親の責任(だから接種させたくない)」という声がある。無論これはあらゆる意味で間違いであって、一般に自然罹患による発症確率は予防接種による発症確率より遥かに高いし、また発症した時の死亡または重篤化可能性も、弱毒性のワクチンに較べ自然株への感染では遥かに高くなる(病種により数字は異なるが、少なく見積っても100倍は違う計算になる)

    外因性であれかし、という願望 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2009/06/09
    『共通しているのは「子供に振り掛かった過酷な状況を他人のせいと考えたい」という心理』『親を外圧から解き放てずにいる社会構造と、その不安に付け込んであることないこと吹聴する下卑たオカルト医療ビジネス』
  • 久々にau端末が面白い - 妄想科學倶樂部

    暫くパッとしなかったauだが、ここに来て漸く意欲的な端末が現れた。 今夏モデルはソーラーパネル付、e-Bookリーダ端末など面白い試みが盛り込まれていて期待が持てる。もし現状で満足行くところまで達していなかったとしても、今後この方向性でブラッシュアップしてくれたらかなり面白くなるんじゃないだろうか。 しかし、そんな中で一番の意欲作は多分これ。 防水+全面タッチパネルでスポーツシーンを強力サポート――「Sportio water beat」 - ITmedia Mobile au初の、というかiPhone以外では国内初の全面タッチパネル「のみ」の端末。しかもワンセグ、FeriCa、手ブレ補正カメラ、そして防水と、スペック的にはiPhoneを上回る充実ぶり。 勿論、iPhoneの魅力はカタログスペックではないわけで比較してもあまり意味がないのだが、ハードウェアキーボードなしということは厭が応で

    久々にau端末が面白い - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2009/05/27
    『データ記録→自動送信→蓄積管理の自然な流れには感動すら覚える。この点では総合的にサーヴィスを展開可能なキャリアの強みが巧く活かされており』
  • 公害訴訟のディレンマ - 妄想科學倶樂部

    ちょっと暴論を含む話。 公害訴訟などで、全体としては因果が認められても個々の事例として認定が下りないという話はよく耳にする。 無論それには「症状が弱く補償の対象外」「関係性がはっきり立証できない」「便乗しただけで無関係」などの事象も多く含まれるのだろうと思うが、客観的には明らかに対象範囲であっても外される事例も確かに多いようではある。 その原因が、癒着にあるのではないかという指摘の声も。 津田が水俣病の経緯を調べてみると、官僚と学者の異常な関係がゾロゾロと出てきた。政府に協力的な主張や研究を行う医学者や法学者に国が巨額の研究費を与えていたり、政府側の医学専門家が破格の昇進をしていたり??。一方で水俣の住民や患者を現地調査し、その結果から水俣病の認定はおかしいと主張する医学者たちには一銭も研究費は与えられず、主張も一切無視された。これ自体が立証可能かどうか、など思うところはあるものの、「可能

    公害訴訟のディレンマ - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2009/05/22
    弁護士にインセンティブは訴訟ゴロを生み出す危険があり、訴訟額の引き下げは肝心の補償が不充分になる危険がある。長期的に言うなら、賠償責任と原因追及を切り離す米国航空事故調査方式がいいのかもしれない
  • 共通認識のない議論 - 妄想科學倶樂部

    「在日特権」絡みの議論を見ていると既視感を覚えずにはいられない。 この議論で一番問題なのは、各人が「在日特権と呼ばれるものの具体的な中身」をはっきり定義することなく口々に意見を述べていることだ。ある人はAについて「そんな事実はない」といい、またある人はBについて「こういう実例がある」という。まあ各論ならばそれでもいいのだが、そういう一面だけを取り上げて総論として語ろうとするから捻れを生じるのだ。 まずは、 実際に「特権」とする内容にはどのようなものがあるか それは「誰と比較しての」特権なのか 特権があるとすれば、それは「誰によって与えられているのか」 をはっきりしてから語るべきだろう。 例えば、以前私は在日特権の有無を検証するエントリを書いた。これは、執筆時点でのWikipediaに於ける記述に対して検証を行なったもので、この時点ではほぼ全項目について否定的な結論に達したが、その後に一部自

    共通認識のない議論 - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2009/04/15
    『一番問題なのは、各人が「在日特権と呼ばれるものの具体的な中身」をはっきり定義することなく口々に意見を述べていることだ』
  • TRPG情報戦ルール(案) - 妄想科學倶樂部

    これまでのRPGでは不可能だった遊び方の拡張を提案する。 「情報戦」とは、要約すれば「複数の敵対的存在が互いに相手の肚の内を探る」行為である。パーティと利害を異にする人物/組織/人外の存在や、場合によっては対立するPC間でも行なわれる。更に言えば1対1とも限らない。 いや、こういうシチュエーションそのものは別段、従来のゲームでも不可能ではなかった。ただしそれらはあくまでシナリオとして規定すれば、であってゲームのルールとしての規定ではない。例えば予めシナリオ作成者が「PLがこういう行動を取った場合には敵対組織がこういう行動を取る」のように制定しておくことによってのみ再現されていたのであって、全能のGM対PLの図式であればそれはそれで良かったが必ずしもPC同士が協力しない新世代型RPGにあっては「PC間に起こり得る状況をルール上公平に処理できない」ことになりかねない。 では情報戦のためにはどの

    TRPG情報戦ルール(案) - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2009/04/12
    普通にボードゲームでいいような。そうでなければメタゲームを取り込む枠組みか。
  • 即応性の高いボードゲーム - 妄想科學倶樂部

    日常的にボードゲームのプレイ機会を得られる人はどれぐらいいるだろうか。コンピュータゲームと違って原則ソロプレイできないボードゲーム類は、普段から2人以上のプレイヤーと場所/時間を確保できなければならない。 できれば機会は多い方がいい、となれば如何に状況に即応したゲームを揃えられるかが重要になってくる。 プレイの敷居が低いゲームの条件を考えるに、 対応人数が広いこと セットアップに手間がかからないこと あまり場所を取らないこと 携帯性が高いこと あたりが重要になってくると思う。 また、上記に加えて「定番として繰り返しプレイに耐える中毒性」も要求されるだろう。 流石にこれを全て満たすのは簡単ではない。対応人数ひとつとっても、2〜10人まで対応可能なニムトのような例もあるにはあるものの基的に全人数で同じように楽しめることを保証するものではなく、少人数/多人数ではゲーム展開が大きく変わってあまり

    即応性の高いボードゲーム - 妄想科學倶樂部
    k-takahashi
    k-takahashi 2009/03/31
    知名度と取っつきやすさと対応幅といった観点からのチョイス。 カタンは知名度は高いけれど結構複雑な方だと思う。レース・フォー・ギャラクシーは、題材的にちと人を選ぶかも。