横須賀市議会議員 株式会社Public dots & Company調査研究員・小林伸行 誰が本など読むのか? 中世欧州で王立図書館ではない一般向けの公共図書館が登場したとき、「誰が本など読むのか?」と訝しむ声が少なくなかった。そんなエピソードを聞いたことがあります。当時、文字が読めるのは貴族や僧侶など支配階級が中心で、平民の多くは非識字者だったでしょうから無理もない話です。 しかし、時代が流れ、現代では図書館の必要性を疑う者はいません。日本では現在、約3300もの公共図書館があり、4億5000万冊に迫る蔵書を抱え、毎年7億冊前後を個人貸し出ししています(日本図書館協会2018年度調査より)。 また、知識・情報・技術こそ権力の源泉です。ジャレド・ダイアモンドが世界的ベストセラー「銃・病原菌・鉄」で描いたように、ユーラシア大陸のスペインが南米大陸のインカ帝国を滅ぼすことができた背景には、圧倒
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