長らくサイフォンの原理は水面の高低差に起因する水面にかかる大気圧の差によるものと説明されていました。しかし私自身、家族に説明していておかしいことに気づき、しどろもどろになったことがあります。サイフォンの原理に大気圧が関係あるのか、考えてみましょう。 (1)大気圧を無視した場合 まず、大気圧の直接の影響を無視してみます。水面の高さが異なる水槽が管でつながっています。 水槽を無視し、管の、水面より上の部分だけを取り出します。 管の両側の水の高さを比較すると右側の方が高くなっています。 つまり右側のほうが下に流れようとする力が強いことになります。 この力は管の中の水を通して伝達するので相殺し、右側の口から流れようとする力が残ります。 したがって右側の口から流れ出ようとします。 管を水槽を戻します。左側の口は水槽から水を吸い込もうとします。右側の口は水槽に対し水を押し出そうとします。つまり左から右