アフリカにはロシア非難と距離を置く国が多く、それは1980年代のアフガン侵攻の時代と比べても目立つ。ロシア非難に加わらない国には、ロシアに義理のある国が多い。西側に協力してロシア非難に加わる国のなかにも、実質的にはロシアとの関係を維持する国の方が多く、そこには西側の求心力の低下をうかがえる。 ウクライナ侵攻をきっかけに、日本を含む西側は「ロシア封じ込め」に力を入れている。しかし、それが西側の期待通りロシアを孤立させているかは疑わしい。中国やインドだけでなく、最貧国の多いアフリカにもロシア批判と距離を置く国は目立ち、そこには西側の求心力の低下を見出せる。 ロシア批判を控えるアフリカ ウクライナ侵攻をきっかけに、当事者同士の非難の応酬はもはや珍しくもないが、その一方で沈黙にスポットが当たることはあまりない。 ロシアのウクライナ侵攻を避難する決議を採択した国連総会(2022.3.2)(写真:ロイ