ロシア軍はウクライナ各地への攻撃を続ける。「マリウポリを救え」のプラカードを持つ人の姿も。(3月中旬ウクライナ西部リビウ・綿井健陽撮影) 無名の著者による、しかし重要な文章が、誰も読まないような媒体に掲載されているということが、たまにある。今回、私が紹介したい文章もそんな場で発表されたものだ。 「第4インターナショナル」と言っても、ピンとくる読者はほとんどいないだろう。ロシア革命後に、レーニンの盟友でありながら政争に敗れてソ連を追放されたトロツキーという人がつくった小さな国際組織だ。抑圧的なソ連の体制とは異なる社会主義を目指すことを掲げている。だが、そのソ連も崩壊して30年も経つ今では、世界に対する影響力はほとんどない。 この「第4インターナショナル」の日本語版サイトに掲載されたのが、今回、紹介する「西側左翼へのキエフからの手紙」というタイトルの文章である。 「西側」と訳されているが、「西
![<寄稿>ウクライナの知識人から届いた手紙――小国が侵略されない世界を 加藤直樹](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/63b9fabe77b64632230f28d4328d73d6f71d408b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asiapress.org%2Fapn%2Fwp-content%2Fuploads%2F2022%2F03%2F20220321-00010000-asiap-000-2-view-e1647819332584.jpg)