「サッカー界のイノベーター(革新者)」や「小さなナポレオン」と謳われ、「ショール」(紳士)との愛称でも親しまれた名将トミスラフ・イヴィッチ氏が24日、スプリトで77歳の生涯を閉じました。糖尿病を抱える彼は長期の闘病生活を送っており、かねてより容態が心配されていましたが、逝去の報に多くのサッカー関係者が嘆き悲しんでいます。 彼の輝かしい業績は、指揮したクラブや代表、そこで獲得したトロフィーだけでも読み取れます。ざっくり書けば14ヶ国で15タイトルを制覇。2007年にイタリアのガゼッタ・デロ・スポルト紙が「サッカー史上で最も成功した監督」にイヴィッチの名を挙げています。 現役時代のイヴィッチはハイドゥク・スプリトでのプレー経験はあるとはいえ、有名選手ではありませんでした。見切りをつけて指導者の道を選び、ベオグラードの監督学校を主席で卒業すると、1967年にユーゴスラビア二部リーグのRNKスプリ