働くことに何を求めるか? 「仕事に何を望むか」と学生に聞くと、さまざまな答えが返ってくる。 いわく報酬が高いこと。いわくやりがい。しかし一番多いのは、生活の安定という答えである。 食っていけない仕事が望まれるわけではない。まったく達成感のない労働も嫌われる。ただし報酬が良いことや、やりがいの追求はキリがないこともあって、学生たちには贅沢な望みとしてしばしばあきらめられている。 それに対して、「安定」した職に就くことは、なかなか妥協されない。親の影響も強いのだろう。(地方国立)大学に通うような学生の親はたいていの場合、安定した職に就いている。 問題は、しかしそうした望みが、ますます実現しがたくなっていることである。 一生とはいわないまでも、将来の見通しがつく職に就き、結婚し、家や車を買い、家族を養っていくこと──。ささやかにみえるかもしれないそうした望みが、現代社会では達成困難なものになりつ
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