デジタル放送のスクランブルや有料放送のユーザー認証に使われてきたB-CAS方式。地上デジタル放送では当初から「暫定的な方式」だった。ところが,見直し議論は6年間も迷走を続けている。最近になって見直しの技術的な方向性は固まりつつあるものの,2011年7月のアナログ放送停止までに新たな方式を実施できるかどうかは不透明な情勢だ。しかも,変更に伴い新たなコスト負担が発生する点や関係者の利害が一致しない「同床異夢」は変わっておらず,さらなる迷走の可能性も残っている。 既に6000万枚以上が発行されたとみられる,デジタル放送受信用のB-CAS(BS conditional access systems)カード(図1)。2009年3月には世帯普及率も60%を超えた。 その一方で,B-CAS方式は見直し議論が2003年から6年越しに進められてきた。B-CAS方式自体が地デジのRMP(rights mana
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