日本の最難関大学、東大。そこで教授になるには、運、才能、努力、様々なものが必要とされる。しかし、教授になれても安心はできない。そこでは、さらなる競争と選抜が待っている。究極の偏差値エリート集団・東大教授の「凄まじい階級社会」の裏側とは……? 医学部が君臨 「普段はほかの学部との接点が少ないので、それほど意識することはありませんが、学部間のヒエラルキーを突きつけられる瞬間があります。 入試問題やカリキュラムの検討を行う『委員会』です。各学部の教授がそれぞれの利害を背負って出席し、主張するからです」 薬学部の元教授は民間の研究所の一室でこう述懐し始めた。元教授が続ける。 「会議室に居並ぶ教授たちの発言を見ていると、学部間の『階級』は明らかです。所帯(学生数や教授数)の小さな学部の主張は通らないし、そもそも発言するのもはばかられる空気がある。 私も入試問題の決定に際して『求める学生像』を主張する