中国の株式市場が再び急落した。今度は8.5%。この市場での1日の下落率としては過去2番目の大きさで、世界金融危機以降に限れば最大だ。ジェットコースターのような相場は、まだ収束にはほど遠い。 実を言えば、中国の株式市場は遊園地の乗り物よりもカジノに似ている。 ほかの主要な株式市場では、情報を比較的多く持っている機関投資家が最大の投資主体だが、中国の株式市場では売買の85%が個人投資家によるものだからだ。 その結果、意外なことではないが、この市場では株価形成においてうわさや感情が過大な役割を果たしており、値動きが極端に荒い。 カジノのたとえが適切な理由 そしてこの値動きの荒さ、つまりボラティリティー(変動性)の大きさが、カジノというたとえが使われるもう1つの理由になる。中国の株式市場は、景気失速の引き金を引くことなく2ケタの変動を記録し得る市場なのだ――少なくとも今までは。 例えば、2001年