電子部品メーカーのニチコンは、大容量でコストパフォーマンスに優れた単機能家庭用蓄電システム「ESS-U2M1」を10月1日に発売する。蓄電容量は業界最大級の11.1kWh(キロワット時)となる。今後、住宅メーカーへの直販以外にも、太陽光発電システムメーカー、住宅建材商社など、幅広いルートで販売を進める方針だ(図1)。 ニチコンはもともとは電子部品メーカーだが、2012年夏に家庭用の蓄電システムの第1号を発売して以来、日本国内向けに合計約3.4万台以上の蓄電システムを販売している。太陽光発電の売電価格が年々低下傾向の一方で電気料金は徐々に上昇傾向にあり、今後は自家消費するニーズが徐々に高まると見られている。特に2009年に余剰電力買取り制度が開始されてから10年後の2019年に全国で45~57万棟の売電終了ユーザーが発生するとみられ、蓄電システムの追加で売電から自家消費への移行ニーズが期待さ