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ブックマーク / www.jst.go.jp (13)

  • 共同発表:SARS-CoV-2ミュー株(B.1.621系統)はワクチン接種者が保有する中和抗体に対して極めて高い抵抗性を示す

    SARS-CoV-2ミュー株(B.1.621系統)は ワクチン接種者が保有する中和抗体に対して極めて高い抵抗性を示す ツイート ポイント 8月30日に、コロンビアを中心とした南米諸国で流行拡大する「ミュー株(B.1.621系統)」が、世界保健機関(WHO)によって「注目すべき変異株(VOI:variant of interest)」の1つに認定された。 ミュー株(B.1.621系統)が、新型コロナウイルスに感染した人、および、ワクチンを接種した人の血清に含まれる中和抗体に対して、極めて高い抵抗性を示した。 しかし、これは「ワクチンが効かない」ことを短絡的に意味するものではないことに留意すべきである。 ※ワクチンは、血液中への中和抗体の産生だけではなく、細胞性免疫や免疫の記憶を構築することにより、複合的に免疫力を獲得するために接種するものである。中和抗体が充分な効果を発揮できないとしても、ワ

    共同発表:SARS-CoV-2ミュー株(B.1.621系統)はワクチン接種者が保有する中和抗体に対して極めて高い抵抗性を示す
  • 共同発表:世界初 高性能マグネシウム蓄電池の正極開発に道安全・安価・高エネルギー密度の次世代蓄電池の実現に向け大きく前進

    ポイント マグネシウム蓄電池に適した酸化物系正極の新たな材料設計指針を構築。 従来の酸化物系材料を大きく凌駕する高サイクル特性を実証。 多価イオンを用いた次世代蓄電池開発の加速度的な進展に期待。 安価で豊富な元素を用いた高エネルギー密度の次世代蓄電池として、マグネシウム(Mg)蓄電池が有力視されています。Mg蓄電池は、従来のリチウム(Li)イオン電池で使用されているグラファイトの約6倍の理論容量を持つMg金属を負極に用いることができます。しかし、2価のMgイオンを可逆的に挿入・脱離(それぞれ放電・充電に対応)できる高性能な正極材料の開発が難しく、Mg蓄電池の高性能化実現に向けた大きな壁となっていました。 東北大学 金属材料研究所の下川 航平 助教(兼 学際科学フロンティア研究所)および市坪 哲 教授を始めとする研究グループは、同研究所の我 和明 教授、名古屋工業大学 フロンティア研究院の

    共同発表:世界初 高性能マグネシウム蓄電池の正極開発に道安全・安価・高エネルギー密度の次世代蓄電池の実現に向け大きく前進
  • 共同発表:1つの触媒で3つの水素利用:燃料電池、水素製造、水素化~次世代のエネルギーである水素を効率よく利用する道の開拓~

    九州大学 カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(I2CNER)/大学院工学研究院の小江 誠司(オゴウ セイジ) 主幹教授らの研究グループは、熊大学の研究グループとの共同研究により、水素の合成や分解を担う3種類の天然ヒドロゲナーゼ酵素の構造をヒントに1つの新しい触媒を開発しました。今回開発した触媒は、同じ分子式で構造だけが異なる3種類の異性体によって、3種類のヒドロゲナーゼ酵素のように(1)燃料電池の水素電極の触媒(2)水素製造の触媒(3)化学工業の水素化の触媒として働くことを発見しました。研究成果は、これまで不明であったヒドロゲナーゼ酵素の触媒反応と触媒の分子構造との関係を解き明かすことで、次世代のエネルギー源である水素を効率よく利用する道を開きました。 研究成果は、2020年6月11日(日時間)にアメリカ学術雑誌「Science Advances」オンライン版で公開される予

    共同発表:1つの触媒で3つの水素利用:燃料電池、水素製造、水素化~次世代のエネルギーである水素を効率よく利用する道の開拓~
  • 共同発表:浅い眠りで記憶が消去される仕組みを解明~なぜ夢は起きるとすぐに忘れてしまうのか~

    ポイント 睡眠時に記憶がどのように固定され、消去されるのかその仕組みはよく分かっていなかった。 マウスを用いた実験で、視床下部に少数存在するメラニン凝集ホルモン産生神経(MCH神経)がレム睡眠中に活動し、記憶を消去する役割があることを発見した。 MCH神経が記憶に影響を与えるメカニズムの解明は、強い恐怖心を伴った経験の記憶がトラウマとして残ってしまう心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療法開発への貢献が期待される。 JST 戦略的創造研究推進事業において、名古屋大学 環境医学研究所の山中 章弘 教授らの研究グループは、脳のメラニン凝集ホルモン産生神経(MCH神経)注1)がレム睡眠注2)中に記憶を消去していることを明らかにしました。 これまでの研究から、MCH神経が摂行動や睡眠覚醒の調節に関わっていることは分かっていましたが、記憶への影響は不明でした。 研究グループは、超小型顕微鏡を用

    共同発表:浅い眠りで記憶が消去される仕組みを解明~なぜ夢は起きるとすぐに忘れてしまうのか~
  • 共同発表:ペロブスカイト太陽電池の新素材「有機・無機ハイブリッド正孔輸送材料」を開発

    ポイント 高活性有機低分子と安定性に優れる無機塩部分を併せ持つ正孔輸送材料「BDPSO」を開発し、次世代太陽電池の旗頭であるペロブスカイト太陽電池の難点である安定性を大幅に向上させた。 従来の酸性の「PEDOT:PSS」とは異なり、「BDPSO」は中性で非吸湿性なので、隣り合う光吸収層や電極の腐蝕を抑制し、製造条件下および発電条件下での素子の寿命を大幅に伸ばした。 新型正孔輸送材料は塗布型太陽電池の生産効率を上げると同時に製品の安定性も向上させるので、フレキシブル塗布型太陽電池の実用化が大幅に早まるものと期待される。 東京大学 大学院理学系研究科化学専攻の中村 栄一 特任教授、Shang Rui 特任講師らの研究グループは、中性で高機能かつ安定な正孔輸送材料注1)「BDPSO」注2)を開発しました。「BDPSO」は、高活性有機低分子と安定性に優れた無機塩を併せ持つ、「有機・無機ハイブリッド

    kaorun
    kaorun 2018/05/02
  • 共同発表:アンモニアを直接燃料とした燃料電池による1キロワットの発電に成功

    アンモニアを直接燃料とした固体酸化物形燃料電池(SOFC)注1)で、世界最大規模(1キロワット(kW)クラス)の発電に成功しました。 国立大学法人 京都大学、株式会社ノリタケカンパニーリミテド、株式会社IHI、株式会社日触媒、株式会社豊田自動織機、三井化学株式会社、株式会社トクヤマは共同研究により、アンモニア燃料電池の世界最大規模の発電に成功しました。 アンモニア(NH3)はそれ自身が水素を多く含んでおり、エネルギーキャリア注2)として期待されています。今回、アンモニアを燃料として直接SOFCスタック注3)(図1)に供給し、1kWの発電に成功しました(図2:発電結果、発電効率)。これまでも小規模な発電には成功していましたが、研究開発の結果、汎用SOFCと同程度の発電出力を達成できたことで、アンモニアがSOFCの燃料として適しており、有害物質や温暖化ガスの発生を伴わない発電が実用規模まで拡

  • 共同発表:肝臓ホルモン「ヘパトカイン」が運動の効果を無効に~運動の効果に個人差がある原因の一つを解明!

    金沢大学 医薬保健研究域医学系の金子 周一 教授、篁 俊成 教授および御簾 博文 准教授らは、肝臓から分泌されるホルモンである「ヘパトカイン注1)」のひとつが、骨格筋に作用することで、運動を行っても、その効果を無効にする「運動抵抗性注2)」という病態を起こしていることを発見しました。 身体活動の低下は、肥満、2型糖尿病、高血圧、脂肪肝などのさまざまな生活習慣病につながることが知られていますが、逆に、運動はこれらの疾患の予防や治療につながるため、運動療法として定期的な運動が推奨されています。しかし、運動療法の効果には、かなりの個人差があり、運動を行ってもなかなか効果が出ない人がいることが報告されていました。 研究グループは、2型糖尿病、脂肪肝の患者、高齢者で多く発現している「ヘパトカイン」であるセレノプロテインP注3)に着目して研究を行いました。マウスや細胞の実験によって、過剰なセレノプロテ

  • 太陽エネルギーで水から水素を作る(基礎研究最前線)

    堂免 一成 (どうめん かずなり) (東京工業大学資源化学研究所 教授) 科学技術振興事業団 戦略的創造研究推進事業継続研究 研究領域「分子複合系の構築と機能」研究代表者 太陽の光を当てるだけで水から水素が取り出せる画期的な触媒(光触媒)を東京工業大学資源化学研究所・堂免一成教授が開発しました。可視光で水を分解することは、これまで不可能に近いと見られていましたが、その壁を見事に突破した世界に誇れる成果です。水素がブクブク出るレベルにまではまだいっていませんが、夢の水素製造法の実現に一歩近づきました。今後5年間かけて実用性を実証する計画です。 20年前から開発に取組む 水素は、究極の無公害エネルギーと位置づけられています。これは、世界共通の認識です。水から安価に必要なだけ水素が得られるようになれば、人類は永遠にエネルギー問題から解放されることになります。 しかし、人類はまだそのような水素製造

  • 共同発表:認知症に関わる遺伝子の機能を解明~インスリン受容体をシナプスに運んで記憶学習を実現する~

    発表のポイント インスリンを受け取るタンパク質(インスリン受容体)は、大きさの異なる2種類のタイプが存在する。 記憶力に関わるタンパク質の1つであるカルシンテニンは、大きいタイプのインスリン受容体をシナプス領域へと輸送する手助けをし、学習を成立させる。 今回の研究成果が記憶・学習の仕組みの解明や認知症の治療に役立つことが期待される。 カルシンテニンと呼ばれるタンパク質は、アルツハイマー病やレビー小体型認知症注1)、パーキンソン病といった神経疾患に関与することが示唆されています。また、カルシンテニンの遺伝子に存在する個人差(一塩基多型注2))は記憶能力と相関することが報告されています。しかし、カルシンテニンがどのような機能を持っているのかについては不明でした。 今回、東京大学 大学院理学系研究科の富岡 征大 助教と飯野 雄一 教授らは、線虫C.エレガンス注3)を用いた実験により、線虫において

  • 共同発表:人工ロジウムの開発に成功~価格は1/3に、性能はロジウムを凌駕~

    [概要] 京都大学 大学院理学研究科の北川 宏(キタガワ ヒロシ)教授の研究グループは、パラジウム(Pd)とルテニウム(Ru)が原子レベルで混ざった新しい合金の開発に成功しました。従来PdとRuは2000℃以上の液体の状態においても相分離注1)する、言わば水と油の関係であり、原子レベルで混じらないのが常識でした。今回、ナノサイズ効果に注目し、化学的還元法により、PdとRuが初めて原子レベルで固溶した合金ナノ粒子を得ることに成功しました。この合金は、周期表上でRuとPdの間に位置する最も高価なロジウム(Rh)と等価な電子状態を持つことから、価格が1/3の人工的なロジウムとして期待されます。 家庭で使用されている燃料電池コジェネレーションシステム「エネファーム」では、金属Ru触媒が稀少金属の白金の耐被毒触媒として使用されています。今回開発したPdとRuが原子レベルで混ざった合金触媒は、現在実用

  • 共同発表:免疫反応の新たなブレーキ役を発見

    平成25年11月15日 科学技術振興機構(JST) Tel:03-5214-8404(広報課) 千葉大学 Tel:043-290-2019(企画総務部 渉外企画課広報室) ポイント アレルギー疾患発症は免疫系の過剰反応やバランスの乱れが原因です。 遺伝子発現を抑制するたんぱく質「EZH2」分子が免疫反応のブレーキ役として免疫系のバランスを調節する機構を解明しました。 EZH2分子を制御すれば、アレルギー疾患の治療への道が開けると期待されます。 JST 課題達成型基礎研究の一環として、千葉大学 大学院医学研究院の中山 俊憲 教授らのグループは、遺伝子発現を抑制するたんぱく質「EZH2」分子が免疫反応のブレーキ役であることを発見しました。 ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患は増加の一途をたどっており、国民の約3割がこれに罹患しているとの報告もあります。従来のアレル

  • 共同発表:脳と脊髄の神経のつながりを人工的に強化することに成功

    脊髄損傷や脳梗塞による運動麻痺患者の願いは、「失った機能である自分で自分の身体を思い通りに動かせるようになりたい」ということです。しかしながら、これまでのリハビリテーション法・運動補助装置では一度失った機能を回復させることは困難でした。今回、生理学研究所の西村 幸男 准教授と米国ワシントン大学の研究グループは、自由行動下のサルに大脳皮質の神経細胞と脊髄とを4×5cmの神経接続装置を介して人工的に神経結合し、大脳皮質と脊髄のつながりを強化することに世界で初めて成功しました。研究成果を日常生活で利用可能な脊髄損傷や脳梗塞などの運動・感覚麻痺に対する新しいリハビリテーション法として応用することを目指します。研究結果は、神経科学専門誌「NEURON」(2013年11月7日のオンライン速報)に掲載されます。 <研究内容> 研究チームは、大脳皮質と脊髄間のつながり(シナプス結合)を強化する目的で、

  • 鉄鋼のように強い汎用プラスチックの創製

    <研究の背景と経緯> 高分子材料は軽量・安価・高成形性といった利点から広く利用され、世界年産約3億トン弱にも達する重要な材料です。しかし、強度や耐熱性などの材料特性が金属などより著しく劣るために高度な性能要求に応えることができません。その原因は、結晶にならない部分の比率(非晶率注4))の高さにあります。結晶性高分子は長いひも状分子ですが、融液(液体)中で毛玉のように互いに絡み合う部分が多いために、これらが薄い板状結晶にしかなれず、非晶と結晶が層構造を成し「球晶」というゴルフボールのような結晶体になります(図1)。つまり、球晶内には結晶にならず、固化しただけの非晶が半分以上残ってしまうのです。そこで世界中の科学者たちは結晶化度注5)増大の方策を探求してきましたが果たされず、現在に至っています。その難点を補完するために、高強度と高耐熱性などを特長とするスーパーエンジニアリングプラスチック(スー

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