エキレビをお読みの皆さん始めまして。普段は小説を書いたりマンガ原作を書いたりゲームを作ったりしております我孫子武丸と申します。 縁あってこちらでも時々書かせていただくことになりました。以後お見知りおきを。 ぼくは仕事柄、番組改編期などによくある「警視庁二十五時」「全国交通警察二十四時」とかいった特番を勉強半分、興味半分で観ることが多いのだが、結局いつも考えるのは「リアリティ」というものについてだ。例えば麻薬密売の被疑者が自宅に来た警官と交わす押し問答。例えば現場に急行するパトカーに事件発生を告げるセンターとのやりとり。どれもこれも、刑事ドラマで見るのとはまるで違う、極めてのんびりとした緊迫感のない映像に思える。 本物の誘拐事件で、犯人からの脅迫電話が公開されたときにも似たようなことを思う。 「明日五時までに1000万円用意しろ。さもないと人質の命はないものと思え」なんてのとはほど遠い台詞を
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