リアルタイム分析を現実にするHTAPの進化 ミック氏は、HTAP(Hybrid Transactional Analytical Processing)の話題に入る前に、従来のデータベースアーキテクチャの常識について説明した。基幹系と情報系の分離は、その代表的な考え方だという。 基幹系は、銀行の取引や在庫管理などのリアルタイム処理を担うもので、安定性や高可用性が最優先される。これに対し、情報系はビジネスの意思決定を目的に、大量のデータを集計・分析する役割を果たす。 両者の分離が一般的である理由は、パフォーマンスと安定性のバランスにある。基幹系システムではダウンタイムは致命的だが、情報系では重いクエリの処理時間を高速化することに主眼がおかれる。そのため、情報系ではMPP(Massively Parallel Processing=超並列分散処理)と呼ばれるシェアードナッシング構成が主流となっ
