ドロップボックスやエアビーアンドビーなど数々の有力スタートアップを育成したことで知られる、米シリコンバレーの起業支援団体Yコンビネーター。その共同創業者ポール・グレアム氏が今月、自身のブログで発表した「創業者モード(Founder Mode)」という論考が今、経営者の間で話題となっている。 これは元々エアビーアンドビー創業者兼CEO、ブライアン・チェスキー氏の講演からヒントを得たという。この講演で同氏は「大企業の経営に関する、これまでの常識は間違っている」と指摘した。 これまで「創業者は自分の会社が大きくなっていく過程で組織を階層化し、管理職となる良い人材を適宜雇って、彼らに権限を委譲して仕事を任せるべき」と考えられてきた。 チェスキー氏も周囲からそうしたアドバイスをもらい、それに従って部下達への権限移譲を実行したが、それは悲惨な結果に終わった。つまり組織の官僚化や部署間での権限争いなどが