三重大学がアクネ菌を利用して癌細胞をやっつけることに成功しました。 アクネ菌は人間の皮膚にいつも住んでいる菌。皮膚を弱酸性に保ち、他の病原菌の進入や繁殖を抑制する働きをしています。しかし一方で、増殖し過ぎるとニキビの原因となってしまうことが有名なため、一般的にはあまり良いイメージがありませんね。 新手法は、そんな「悪そうな奴」アクネ菌を癌細胞の退治に利用。アクネ菌を呼び水に、患部へ白血球を集めて癌細胞の増殖を抑えます。白血球とは、体内をパトロールし、外部から侵入した細菌やウイルスをやっつけたり、腫瘍細胞や役目を終えた細胞を排除する、体内で警官のような役割をする細胞です。 白血球にとってはアクネ菌も癌細胞も敵です。でも癌細胞は一般人に紛れたテロリストみたいなもんなので、白血球は気づきにくい。そこで、あえて不審者(アクネ菌)をテロリスト(癌細胞)の近くに注入して、不審者をやっつけに来た機動隊(