今回は結論から述べる。 「大学入試センター試験は民間委託し、アジア諸国など海外の学生も受験できるよう、グローバル展開してはどうか。」 この理由は3つある。第1は試験回数の少なさ、第2は効率性の向上、第3はアジア諸国など海外の優秀な学生の取り込み(=成長戦略)である。 第1は「試験回数の少なさ」である。日本の大学入試センター試験は年1回しか実施されない。他方、アメリカの大学入試センター試験に相当する「SAT」(Scholastic Assessment Test)は年最大7回も実施される。年1回実施の日本では、何らかの理由でトラブルや不測の事態が発生した場合、受験生は取り返しのつかない不利益を被る。自然災害の多い日本において、中でもリスクが高いのは地震である。 2011年3月11日に発生した東日本大震災はセンター試験後であったが、首都圏をはじめとする多くの大学で二次試験(後期)が中止された。