きょうからはじまる新聞週間に事寄せて、新聞の紙面の話題をすこし。ただし記事内容ではなくて、形式としての紙面、もしかすると日本人の美意識とも関係する、藝術的な割付けなどについて。 石川九楊氏が、横書きの日本文を糾弾したのは10年ほどむかしのことと記憶している。それからだいぶ時間が経った。しかし縦書きと横書きを対比した論考や研究が増えたり進んだりしたとは聞かない。 「これは、いつもは横書きで書いている人が、急に縦に書いた文章である」 といった鑑定ができるレベルまで到達すれば面白いと思っていたのだが、これが可能になるのは、はるかに遠い将来のことのようである。 石川氏の提言が利いているからではないだろうが、日刊主要新聞は、2015年現在、軒並み縦書きを維持している(サンケイ・エクスプレスはここでは主要紙に含めない)。 以下、読みやすいように、横をヨコ、縦をタテとしてはなしをすすめるが、印刷整版の用