ソフトバンク・工藤公康の監督内定をしんがりに、来季の12球団監督が出揃った。偶然だが、パ・リーグの6監督のうち4人までが西武OBで占められた。4人は1982年から94年までの間にリーグ優勝11度、うち日本一を8度成し遂げた西武でチームメートだった。 この時代の西武に、次代の監督を育てるノウハウが何かあったのだろうか。また、結果的に「監督教習所」のような実績を残したチームがほかにもあったか。 工藤は左腕エース、ロッテ監督・伊東勤は正捕手、西武の代行監督から正式に監督に昇格した田辺徳雄は遊撃のレギュラー。楽天前監督の星野仙一の休養中に代理監督を務め、シーズン後に監督に就任した大久保博元は控え捕手だったが、後に巨人へ移籍して花を咲かせた。 当時の監督は広岡達朗、後に森祗晶。よく言えばパワフル、その実は多少ラフだったパ・リーグ野球に馴染んでいた西武勢が、オーソドックスに勝つ野球を元巨人のV9戦士に