フェイクニュースだとか、オルタナティヴファクトだとか、嘘とマコトの境界があいまいになりがちなこの2017年。嘘についてあらためて考えるべく、嘘の心理学を専門とする村井潤一郎先生の研究室に行ってみた! (文=川端裕人、写真=内海裕之) 「おいしいね。おいしい(笑) 後味が──すごいおいしいと思います。うーん、なんだろう。深い、深くて、何杯でもいけちゃうなって思います。おいしい。おいしい(笑)」 画面の中で、女子学生が手に持ったコップの中の液体を飲みながら感想を語る。村井さんが、文京学院大学人間学部心理学科3年生の授業で行った、「嘘を見破ることについての実験」用の映像の1コマだ。 さて、彼女の言明は嘘か本当か。彼女は、本当に「おいしい」と思っているのか、それとも、本当は「まずい」と思いながら「おいしい」と言っているのか。 「なんだろう、すっごい苦いし……色悪いし……なんか粉浮いてるし(笑) ま
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