"Mac OS"だった過去を持つ"macOS"。アップルの思想と思惑が込められたその名称の変遷を振り返る本稿の後編は、誰もが驚いたMac OS X v10.0の登場から始まる。 『アップルの思想と隠れた思惑が見え隠れする macOS名称変遷の歴史(前編)』はこちら ・バージョンナンバーのルールを破る ジョブズがアップルに復帰できた最大の理由は、アップルを離れてから設立したネクストで開発したUNIXベースのOS、OPENSTEPを、次期Mac OSのベースにできるという点だった。その新OSは、UNIXの強固さとMacの使いやすさを兼ね備えるという触れ込みで、Mac OS 9の次にリリースされることになっていた。 順当に考えれば、それはMac OS 10と呼ばれて然るべきだが、それでは新OSがいかにもMac OS 9までの"Classic" Mac OSの延長線上に位置するようで当たり前すぎで