IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)など、デジタル技術が新たな価値を生み出そうとしている。政府は国内のこうした動きを全面的に支援する戦略「コネクテッドインダストリーズ」を打ち出した。ロボット、自動走行、ヘルスケアなど次世代ビジネスへの期待が高まるとともに、国を支えてきたモノづくりも大きく変わりそうだ。この新戦略で主導的立場をとる経済産業省にとっては、力の見せどころとなる具体的な取り組みや課題、識者などのインタビューで分かりやすく解説する。 ドイツとの違い 「企業と企業、機械と機械、人と人などがデータを介して“つながる”世界」-。世耕弘成経産相は、コネクテッドインダストリーズが描く産業の将来像をこう説明する。近年、IoT技術の進展などに伴い、さまざまな製品・サービスが遠隔地でも相互連携し、情報をやりとりできるようになっている。この「第4次産業革命」と呼ばれる変革を踏まえ、日本が打