上杉隆(ジャーナリスト) 【第28回】 2008年05月15日 「ポスト福田」候補を決定的に変えた2つの記事 この記事は、次期総裁選に麻生氏を推そうとしていた自民党保守勢力の一部に不快感をもって受け入れられたようだ。麻生派のひとりで「真・保守政策研究会」のメンバーのひとりは、この論文を読んだ直後、筆者にこう電話してきた。 「語るに落ちたよなぁ。これでは安倍政権末期の『麻生クーデター』というデマを認めたことになるじゃないか。だいたい与謝野さんの言い方は、麻生さんは『人気』と『話上手』なだけの政治家で総理の器ではないということになってしまう。それにこの時期に与謝野さんとくっついて何の得があるんだろう。まったく理解に苦しむよ」 与謝野本命、中川対抗―― 自民党の勢力図が変わった この議員の指摘どおりではないか。前回の総裁選で、麻生派を除く自民党の8派閥が、なぜ福田康夫首相を推したのか、麻生