伝統文化の尊重やわが国と郷土を愛する態度を養うことを教育の目標として明記した教育基本法の改正から、初めての全面改訂となった今回の小学校教科書。各教科で日本の伝統的要素を取り入れようとする姿勢がみられる一方で、6年生で学ぶ日本史では依然として日本を“悪者”として描く自虐史観の記述が残るなど、改善されない課題も残っている。「白ウサギ」4社に 1、2年の国語の全教科書に掲載された神話では、「因幡(いなば)の白ウサギ」が5社中4社に、「ヤマタノオロチ」が2社に登場した。東京書籍は物語の冒頭だけを紹介する形で、前出の2つに加えて「海幸彦と山幸彦」なども掲載している。 文部科学省によると、現行の小学校国語教科書には全学年とも神話に属する物語は掲載されていない。 ヤマタノオロチを選んだ学校図書は「活劇調で動きがある話の方が今の子供には親しみやすく、伝統的なものに気持ちが向くのでは」と話す。白ウサギを選ん