中国の米輸入が今年7月から来年の6月までの1年間で340万tとなる見込みだという。米国農務省やFAO(国連食糧農業機関)のデータによれば2年連続で米輸入世界一となる。一方、中国は10年間連続で米は豊作。経済成長を続けるなかでも中国は穀物自給95%を維持するのが政策だった。 それがここに来てなぜいきなり世界一の輸入国となったのか? 農林中金総合研究所基礎研究部の阮蔚(ルアン・ウエイ)主席研究員などに聞いた。 ◆米は不足していない 中国統計年鑑などによると2008年から11年にかけて米の輸入量は30万tから50万t台にとどまっていた。それが12年に234万tと一気に急増。今年上半期の輸入量もすでに132万tとなっており、これを単純に倍にすれば昨年の量を超えることになる(グラフ参照)。 米国農務省(USDA)は中国の米輸入は12年7月から13年6月の1年で290万tと、それまで1位だったナイジェ