医師の道を進むうえで、先人の教えは深く心に留めておくべきものである。それがときに活動の糧となり、指標となることもあるはずだ。『野垣クリニック』の院長である野垣岳志氏も、若き日の師との出会いにより、理想とする医師像が明確化していったという。かつて師に送られた言葉や、医師として目指すべき方向性について語ってもらった。 【関連記事】「お尻の位置がわかるようになりました!」…肛門科医師の奮闘の日々 残業時間が月に200時間を超えることも… 実家のあとを継いで肛門科医になるまでは、一般消化器外科医として働いていましたが、研修医時代から多くの素晴らしい医師に師事することができました。現在の若い医師たちにとっては我々が教わってきたことは窮屈なやり方だと思います。 当時は完全な徒弟制度であり、いわゆる体育会系のノリそのものでしたから、仕事が第一で、個人の自由はほとんどありませんでした。家に帰れない日々もあ