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ブックマーク / caprice.blog63.fc2.com (11)

  • きまぐれな日々 本当に必要なのは減税ではなく、再分配の強化なのだ

    年末年始に体調を崩していたせいもあるのかもしれないが、現在ほど重苦しい時代の空気は、ちょっと記憶にない。バブルが崩壊してから数年後の90年代末に、「第二の敗戦」などと言われた。ネットで調べてみると、これを言ったのは江藤淳で、1997年12月に発売された『文藝春秋』1998年1月号に書いたものらしいが、江藤淳は1999年に自殺した。 その2年後、閉塞感を打ち破れとばかり現れたのが小泉純一郎であり、彼は「抵抗勢力」を設定して、それへの批判を集中させる手法で人気を得た。小泉の錦の御旗は「規制緩和」であり、官僚支配を脱して「官から民へ」と「改革」を行い、「小さな政府」を実現させれば、日に明るい未来があるはずだった。だが、それは幻想に過ぎなかった。 90年代末にも「閉塞感」が語られたが、10年代初めにも再び「閉塞感」が語られている。だが、現在の陰さは90年代末の比ではないように思われる。日人は

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    ken409 2011/01/11
    「小泉の~にもっとも共感したのは~いわゆる「中流層」だと指摘している。」…そうなんだよな。彼らの多くは、自らを「頑張っている金持ち」であるかのように錯覚して、低所得者叩きばかりしているように見える。
  • きまぐれな日々 尖閣ビデオ流出事件の西山太吉インタビューと沖縄県知事選

    今回も尖閣ビデオ流出問題の件から始めるが、この件で勢いづいたのが国内の極右勢力である。政治家でも、石原慎太郎、安倍晋三、城内実ら、いつもの極右政治家たちが勇ましい言葉で大衆を扇動している。『kojitakenの日記』で、一昨日(13日)には安倍晋三と城内実、昨日(14日)には石原慎太郎をそれぞれぶっ叩いておいたので、興味のある方はご参照いただきたい。 今回の件は、最初に政府がビデオの存在を思わせぶりに口にして、一部の国会議員に映像の一部だけを見せるなどしておきながら、間抜けにもセキュリティ管理がずさんで、易々と海上保安官にビデオの流出を許したという拙劣さが最大の問題だ。政府は厳しく批判されて当然だろう。 だが、その批判が、ビデオを流出させた海保職員を英雄視するという、「右」からの偏狭なナショナリズムによるものが圧倒的に多いところに、事態の深刻さがある。 中には、「『知る権利』によくぞ応えて

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    ken409 2010/11/22
    「西山元記者の取材は権力と対峙していた人間がやったのに対し、今回の事件は権力側の人間がやったことなのである。」…政府のナンバー2の仙谷氏と、一介の海保職員、どちらが権力側の人間なのだろう。
  • きまぐれな日々 柳田稔は失言したが、仙谷由人の「暴力装置」は失言ではない

    このところ、「鍋党」そっちのけ尖閣ビデオ流出の件や仙谷由人の「暴力装置」の件ばかり取り上げることになってしまっているが、私にとってはこの2件は「合わせ技一」みたいなものであり、尖閣ビデオを流出させた海保職員(海上保安官)を「逮捕しないでくれ、処分しないでやってくれ」と叫んだり、仙谷由人の「暴力装置」発言に「自衛隊の隊員たちも決していい気持ちはしない」、あるいは「命懸けで国土を守る自衛官への冒涜だ」などと叫ぶ、俗情に流された意見が世論の大勢を占める状態には、それこそ「日がアブナイ!」と感じてしまう。 特に後者の件で、常日頃「反戦平和」を旗印にしている人たちまでもが、仙谷由人の「失言」と表現している件にも失望させられる。つい数年前まで「護憲」を掲げていた朝日新聞(撤回したという話は聞かないから、今でも建前上は「護憲」なのだろう)が、「『暴力装置』の表現は、かつて自衛隊を違憲と批判する立場か

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    ken409 2010/11/22
    「暴力装置」発言については同感。「暴力」という禍々しい言葉を自衛隊に対して用いるなという、言霊信仰的な発想もあったのではないか。
  • きまぐれな日々 嘘つきが正直者を切り捨てた罷免劇と新自由主義の不条理

    当ブログの最初の記事は2006年4月9日付だが、実際には同年4月16日に開設して、遡って9日付のタイムスタンプをつけたものだ。その直前、2006年4月7日に民主党代表に就任したのが小沢一郎だった。小沢一郎は、それまで新自由主義を志向していた党の方針を転換し、「国民の生活が第一」をスローガンに掲げた。 別に小沢民主党を応援するためにブログを開設したわけでもなんでもなかったが、小泉純一郎とともに、ポスト小泉の命と見られていた安倍晋三を止めたいという気持ちは強かった。だから、ブログ開設2か月後に、安倍晋三が統一協会系の大会に祝電を送った件が、マスコミにはほとんど報じられなかったけれども、ネットで騒がれた時に、騒ぎに参加することによって、政治問題を扱う路線を確立した。もっとも、その前から政治について書いていたけれど。当時「AbEnd」と名づけた安倍晋三排斥運動の旗振り役を務めた。この時期の頂点が

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    ken409 2010/06/01
    「鳩山由紀夫と福島瑞穂の対決は、福島瑞穂の圧勝だった」…長期的に見れば、双方とも大敗だったのではないか。
  • きまぐれな日々 舛添要一が改革クラブと野合して、政界は最悪のドタバタ劇

    今の生活パターンだと、こちらのメインブログを週3回更新するのは正直厳しいのだが、またまた政界ドタバタ劇が持ち上がったので、便乗して野次馬エントリを挙げることにして、前回のエントリで予告した、『中央公論』5月号掲載の神野直彦教授と与謝野馨の記事の比較は先送りする。 前回のエントリについては、コメント欄で議論になっているが、いくら効率的な政府を求めたり、天下りに反対したり、再分配の必要を認めたところで、「小さな政府」という用語を用いる限り、その論者は新自由主義者であると私はみなす。「小さな政府」という言葉にマイナスイメージを定着させるためにも、「小さな政府」という用語を肯定的な意味で用いる論者を私は認めない。「小さな政府」には、金持ちへの増税をよしとしないイデオロギーがある。植草一秀も、かつてテレビ番組のコメンテーターを長く務めたマスコミ長者だった。そのマスコミにおける税制の議論を見よ。「所得

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    ken409 2010/04/24
    「私は、自民党政治の頂点の時期は、1972年の田中角栄政権発足に始まり、衆参同日選挙のさなかの1980年6月12日、大平正芳首相(当時)の急死で幕を閉じたと考えている。」…なるほど。日本経済も、あのころが花だった。
  • きまぐれな日々 志の低い野合新党「たちあがれ日本」に議席を与えるな

    新党「たちあがれ日」が10日に発足した。 この新党を精力的に追っている『日がアブナイ!』は、同党の結党会見は突っ込みどころ満載で、何をどこから書いていいかわからないぐらいだと書いているが、同感で、どこから批判していけばよいか、書きながら迷っている。 エントリが長くなりそうなので最初に書いておくと、この「新党」は、自民党がもともと持っていながら、ベクトルの向きが互いに異なる「自主憲法制定」と「消費税大増税」という二つの主張をともにより強調した、いわば自民党の持つ方向性をよりデフォルメしたような政党だ。「真正自民党」という形容がふさわしい。 これと比較すると、たとえば「みんなの党」には、「自主憲法制定」に見られるような復古的・国家主義的な主張はあまり見られず、新自由主義に特化した政党だ。また、ほんの少し前まで平沼赳夫やその子分・城内実、あるいは自民党の安倍晋三、稲田朋美らは、経済政策には関

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    ken409 2010/04/13
    玄倉川氏の指摘するとおり、「皇室は最後の抵抗勢力」発言については、竹田恒泰氏が、「自民党のある国会議員が『小泉元首相が、こう言った』と言うのを聞いた」という信憑性に欠ける又聞き情報しか存在しない。
  • きまぐれな日々 遅すぎた田原総一朗退場&亀井静香が税制論議で本領発揮

    テレビ朝日の『サンデープロジェクト』が昨日(28日)に終了した。1989年4月の番組開始以来21年続いたそうだが、同じテレビ朝日の『朝まで生テレビ』はそれ以前から放送されており、そちらはまだ田原総一朗司会のまま番組を続けるそうだ。1988年の大晦日から1989年の元旦にかけて(つまり昭和天皇存命時の最後の年末年始に)『朝生』で天皇制の議論をしていたことは覚えている。 私が田原総一朗の名前を知ったのはその10年ほど前の1978年頃だが、田原を知った最初の頃から、政治的スタンスのよく分からない人だなと思っていた。ただ、先の戦争を美化する人でないことは、2002年の夏に『サンプロ』で先の戦争についての討論が行われた時(同年8月18日放送)に、高市早苗を「無知で下品」となじって泣かせたことや、一昨年に映画『靖国 YASUKUNI』上映中止の圧力をかけた(と私はみなした)稲田朋美を欠席裁判で厳しく批

    ken409
    ken409 2010/03/30
    「亀井静香は積極財政論者としても知られ、昨日のサンプロでも繰り返し積極財政を主張していたが、~」…ネオリベに馬鹿扱いされている亀井静香だが、彼の積極財政論は間違っていないと思う。
  • きまぐれな日々 公共交通網やオーケストラは滅び、陰謀論やトンデモが栄える

    前回のエントリ「共産党と国民新党の経済政策の類似性と「城内実」の問題」に、ぽむさんから下記のコメントをいただいた。 マイカーからバスへの利用転換を図る「バス利用等総合対策事業」(国交省、13億円)も廃止、路線バスの維持に取り組む自治体を支援する「地域公共交通活性化・再生総合事業」(国交省、41億円)は「自治体や民間などに移管」と判断だそうです。 どう考えても小泉改革の延長にしか見えないのですが。 2009.11.24 23:09  ぽむ 公共交通機関の衰退は、地方に住む人の多くが痛感していることだろう。私は、旅行先で路線バスを利用することが多いが、徳島県で、時刻表に記載されていたバスが路線廃止になって他の会社に変わってしまったために、バスのダイヤが変更になってあてが外れたことがあった。それでも、この時はバス路線が廃止になっていなくて幸運だった。 バス停は存在するものの、路線が廃止になっても

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    ken409 2009/11/27
    「もっとも気になるのは、事業仕分けでスケープゴートを仕立て上げ、国民がそれに拍手喝采している間も、~「小さな政府」を目指す志向性が感じられることだ。」…「事業仕分け」は小泉改革と同じ匂いがする。
  • きまぐれな日々 東国原・橋下の「地方分権」は、「反貧困」隠しの争点すり替え

    12日に投票が行われる東京都議選は、民主党が第一党になるのはもはや確実で、自公が過半数を確保できるかも怪しい情勢らしい。都議選は中選挙区制をとるので、極端な議席の増減は起きにくいが、有権者の投票行動は自民党を見捨てて民主党へと雪崩現象を起こしていて、このままなら小選挙区制をとる衆議院選挙で、前回の郵政総選挙で菅直人が当選した東京18区以外のすべての選挙区を制した自民党の大幅な凋落は避けられないだろう。 「麻生降ろし」が言われているが、舛添要一にしても石原伸晃にしても、こんなところで火中の栗を拾いに行って、自らの政治生命を絶つ真似はしないのではなかろうか。通常国会の会期は7月28日までで、末日に解散すると投票日はおそらく8月30日か9月6日になる。解散できなければ任期満了選挙となり、事実上8月11日公示、8月23日投票しかあり得ず、総選挙を先送りするためには8月10日までに臨時国会を召集する

    ken409
    ken409 2009/07/10
    「そもそも、きたる総選挙はもともと「コイズミカイカクの審判」や「反貧困」を争点にすべき選挙であって、」…地方分権云々よりも、自民党は小泉改革を継続するのか廃止するのか明言すべきだと思う。
  • きまぐれな日々 2009年03月05日

    やはりというべきか、小沢一郎も麻生太郎も、民主党も自民党も、「なんだかなあ」という動きを見せた。 「自End」ブログ界隈では、国策捜査だとして検察を批判し、小沢一郎を擁護する見方が多い。東京地検に関しては、かつて魚住昭が岩波新書の『特捜検察』(1997年)でその仕事を称賛しながら、4年後に文藝春秋から出した『特捜検察の闇』(2001年、その後文春文庫に収録)では一転して「国策捜査」を批判した。私は、後者を先に読み、前者をあとから読んだので、岩波新書の方の検察ヨイショぶりには苦笑させられた。「左」のはずの岩波で権力礼賛のを出し、「右」のはずの文春から権力批判のを出した魚住昭が佐藤優に接近してしまったのは、佐藤が『国家の罠』で国策捜査を批判したところが琴線に触れたのだろう。その佐藤優のでたらめぶりは、昨日hagakurekakugoさんのブログ『解決不能』が、「佐藤優をありがたがる人がわか

    ken409
    ken409 2009/03/05
    「私は基本的に権力を信用していないので、検察はいつだって国策捜査をやると考えている。だが、それが結果的に国民の多数だとか個々人が支持する側の利害と「たまたま」一致する場合もあるというだけの話だ。」
  • きまぐれな日々 野田佳彦氏、代表選出馬見送りか + 環境・エネルギー問題

    臨時国会の召集時期をめぐって、自民党は8月下旬、公明党は9月下旬を主張し、福田首相がその間をとって(?) 9月中旬と言ったら、民主党の代表選とバッティングするとかで民主党が文句を言い出した。 その民主党の代表選だが、小沢一郎代表に対抗馬を出す動きが出ると、それに対する激しい批判が出るのは理解に苦しむ。以前、出馬を検討するとしていた枝野幸男氏は、前原誠司氏らが属する「凌雲会」に属しているため「前原・枝野派」などと称されることもあるが、枝野氏は菅直人氏が主宰する「国のかたち研究会」にも属しているし、社民党の辻元清美氏ともパイプを持っている。枝野氏出馬の話はいつの間にか聞かれなくなってしまったが、仮に出馬して敗れたところで、それが民主党の分裂につながるなどということはあり得なかった。 出馬するかどうか揺れ動いたのは野田佳彦氏だが、産経新聞の報道(下記URL)などを見ていると、どうやら野田氏も出馬

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