ヤマギシ会*1の村で育った著者の半生。 題名ほどのセンセーショナルさはなく、ヤマギシ会が営んでいた共同体での出来事を描きながら、周りとの齟齬や抱いた違和感を綴っている。 著者・高田かやが育ったのは、平成になってからの話であるが、今はこのときからかなり緩和されている。だから、そのまま「ヤマギシ会の現状」とすることは正しくない。その前提で読んでほしい。 子どもは親から隔離され、共同体で育てられる。世話係の大人が育てる。昔風の保育士とか学童保育の支援員、学校の教師のようなイメージを持ってもらえばよい。 しかし、村に学校はないので、一般の学校に通う。「村の子」として括られる。とはいえ、そこに差別があったという感じではなく、一般社会でもよくある「団地の子」的なくくりのように思われた。 貨幣、テレビ、マンガ、電子ゲームなどがほとんどない世界。 「青年の家」とか児童施設に行くとあるようなアナログなゲーム
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