永沢光雄が亡くなりました。 それって誰? という向きには、『AV女優』の著者、とだけ言っておきましょう。いや、言っておきましょう、ったって、正味のハナシがほんとにそれだけ、としか言いようのないようなもの、なんですが。 『AV女優』というのは、『ビデオザワールド』誌その他に連載されていた、AV女優のインタヴューをまとめた一冊。版元の白夜書房も、それが単なるエロ出版社であり、そしてその「エロ」とは今みたいにお手軽なシロモノでもなく、それ自体がある種のサブカルチュア、言葉本来の意味でのブンカ創造の触媒になり得た状況での、誇りあるろくでなしたちの梁山泊だったりもした時期の、象徴的な仕事ではありました。 『AV女優』は、今じゃ文春文庫だかにおさめられているバージョンしか入手できないようですが、もとはビレッジセンター出版局から単行本として出したもの。 http://www.villagecenter.