最初から議論ではなく旗幟のみが問われる問題――それこそが疑似問題なのだが――に関わるのはうんざりした気持ちになるのだが、やはり少しばかり言及しておこうと思う。何について? その前にそう思うに至ったきっかけから語りたい。 「日本人とユダヤ人」(参照)にこういう指摘がある。 「朝鮮戦争は、日本の資本家が(もけるため)たくらんだものである」と平気で言う進歩的日本人がいる。ああ何と無神経な人よ。そして世間知らずのお坊ちゃんよ。「日本人もそれを認めている」となったら一体どうなるのだ。その言葉が、あなたの子をアウシュビッツに送らないと誰が保証してくれよう。これに加えて絶対に忘れてはならないことがある。朝鮮人は口を開けば、日本人は朝鮮戦争で今日の繁栄をきずいたという。その言葉が事実であろうと、なかろうと、安易に聞き流してはいけない。 ここでのトピックは朝鮮戦争についてだが、関東大震災における朝鮮人虐殺に