厚生年金の加入資格があるのに国民年金に入っている人が全国に推計で約200万人いることが、厚生労働省の調査で分かった。厚生年金の保険料の半分を負担する雇い主が、違法に「加入逃れ」をしている可能性がある。国民年金のままだと、将来受け取る年金額は本来より少なくなる。 調査は昨年10月から今年3月、国民年金に入る20~59歳の約6万2千人を対象に郵送で実施。約2万3千人から回答を得た。雇用形態や労働時間などを尋ね、厚生年金に加入すべき国民年金の加入者がどれだけいるのか、初めて推計した。 厚生年金は会社などの正社員に加え、パートでも労働時間が正社員の4分の3以上なら対象となる。外国人などを除く国民年金の加入者は、昨年3月時点で約1580万人。調査に基づく推計の結果、そのうち12%強の約200万人に厚生年金の加入資格があるとしている。 保険料の全額を加入者が負担す… この記事は有料会員記事です。有料会