日本の賃金は、なかなか上がらない平均賃金と、ぐんぐん上昇する最低賃金(最賃)が対照的なトレンドを見せている。二つのグラフを眺めていると、素朴な疑問が湧く。賃金の底上げは進むのに、なぜ全体は横ばいなのか。取材すると、日本の労働市場の課題が浮かんだ。 (山下真) 「日本だけ、ずっと上がっていない」。1月25日にあった春闘がテーマの経団連の会合。連合の芳野友子会長は賃金の国際比較グラフを示し、語気を強めた。 ...
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