要するに声がほしい。自分が抱えている問題に対して、その「声」をもらうことで、問題が解決したり、少なくとも問題を抱えて声を聞く、そんな体験を通じて、少しでも前に進みたい。 こういう欲求は、裏を返せば「俺様に耳あたりのいい、役に立つ言葉だけをたくさん聞きたい」というわがままの裏返しにしか過ぎないんだけれど、そういうものを買えるなら、ぜひお金を払いたい。お金を払う用意があっても、そういうサービスは見当たらなくて、結果としてたぶん、自分はインターネットという場所で、ずっとこんなことをしているんだと思う。 見込みのない奴はほめられる はじめて自分の原稿を公開したときには、それはもう絶賛だった。 「すばらしいです」とか、「本になったら買います」だとか、まだまだ不完全な、ページ数も今の6割ぐらいしかなかったものを、みんなこぞってほめてくれた。 いい気になってページが増えて、原稿を、最初は業界最大手の出版