ジェームズ・ティソ『ユダの首吊り』 縊死(いし、英: Hanging)とは、索状物[1]で自重またはモノの重さにより首(頸部)が圧迫されることで、呼吸や脳の血流が阻害され、脳や臓器に回復不能な機能障害が起き(縊頸)、結果として死に至ることをいう。身体が完全に宙に浮き、全体重が索状物にかかっている場合を定型的縊首(首吊り死)、それ以外の場合を非定型的縊首という[2]。 縊死は自殺の手段として古くから用いられており、縊死のほとんどの場合が自殺であるが、まれに他殺や事故死があり、自他殺の論争の種になったものもある。紐状物による頸部圧迫死でも、死者の体重を利用しないものは、「絞死」と区別される[3]。手や紐などによる頸部圧迫での殺害全般を「絞殺」[4]、手又は腕を使った頸部圧迫による殺害を「扼殺」と呼ぶ[5]。 固定された索状物に首を掛け本人の体重で頸部を斜めに圧迫すると、頸部の動脈(頸動脈と椎骨